【2-2】自然がつくりだす神域への入り口「神戸岩」[檜原村・北秋川]
みなさん、こんばんは!
【かわばた】です。
最近、地方の喫茶店やお菓子屋さんのオンライン販売にはまりつつあります。先日は「世界のおやつ」という世界各国のお菓子のレシピを紹介する本と、その本で紹介されているキャロットケーキが一緒に届くというものを頼んでみました。
本をパラパラ見ながらキャロットケーキをほおばる。
至福のときです。将来的にはNut-sでも記事の紹介と一緒にオンラインショップとか展開できたらなぁ~とか考えてみたり…
さて、前置きはこのくらいにして本編です。
中山の滝ではじまった檜原村北秋川編。
第2弾は檜原村の中でもかなりの知名度を誇る
神戸岩
が舞台です!
都会の喧騒から遠くはなれた檜原村の中でも、特に神秘的なスポットである神戸岩。写真と文章だけでは伝えきらないその魅力を、ちょこっとだけご紹介します。
■成り立ち
いきなりクイズです!
今回取り上げる「神戸岩」
これ、なんと読むか分かりますか?
こうべいわ? かみとがん?
正解は「かのといわ」とよみます。
濁音がはいらず、なんとも清らかな印象ですね。
さて、そんな神戸岩は一体なにかというと、北秋川の支流の赤井沢にある小渓谷のことです。両岸の高さは約100メートルで、ジュラ紀の硬質なチャートでできています。
チャートとは放散虫や海綿動物などの、動物の殻や骨片が海底に堆積してできた岩石で、とてつもなく硬いです。火打ち石などに使われます。
とても硬いチャートは風化や侵食に強く、尖った山頂や断崖絶壁をかたちづくることで知られています。神戸岩も岩盤の割れ目に山からの水がはいり込み、侵食した結果、今ある小渓谷が作られたと考えられています。
実際に行ってみると分かりますが、これめちゃくちゃ高いです。この高さを水が侵食してきたって考えると、あ〜地球って凄いなぁとしみじみ感じちゃいますね。
人間なんて、ほんと、ちっぽけです。
ちなみに、東京都の天然記念物に指定されているので、都のデータベースも合わせて見てみてください。
■どこにある?
では、そんな神戸岩ですが、どこにあるかというと、こちらです。
北秋川の真ん中らへんにある神戸(かのと)という地域にあります。
バスで行く場合は、西東京バスの「神戸岩入口」で下車して、神戸川に沿って神戸集落をてくてく40分ほど歩くと着きます。神戸岩のちかくに駐車場もあるので、車での周遊もオススメです。
バス通りから神戸地域にはいり、ぐんぐん進んで行くに従って、俗世間から離れて行く感覚が味わえるので、そんなところもあわせてお楽しみください。気分が高まっていきます。
■名前の由来
神戸岩は上流に大嶽神社があり、神域への入り口→「神の戸岩」→「神戸岩」になったと言われています。
戸倉編(1-0戸倉ってどんなところ?)で紹介しましたが、もともと「戸」とは今のような扉ではなく、「狭まったところ」という意味だったようですので、小渓谷を「戸」と呼んだのかもしれません。
■まとめ
神域の入り口といわれる神戸岩。
人間の力では到底つくることのできない造形は、まさに神々の所業のように感じます。
ちょっと人間社会に疲れた時、神様に会いに神戸岩に足を運んでみてはいかがでしょうか?
なお、かなり写真映えするスポットですが、地域では神域として大切に守られている場所です。派手な行為や迷惑になる行為などはお控えください。
神様が見ていますよ。
あと、岩場は結構滑りやすいので、歩きやすい靴をオススメします。間違ってもヒールや革靴では行かないでくださいね。
【参考】
「東京都文化財データベース」HP
→https://bunkazai.metro.tokyo.lg.jp/
『秋川流域ジオサイトマップ』秋川流域ジオ情報室
『檜原村史』檜原村(1981年)
『秋川流域たのしるBOOK』秋川流域Eツーリズム推進検討会(2020)
文責:かわばた