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読書感想文【容疑者Xの献身】

これが私にとって初めての東野圭吾作品になる。
著者名、作品名は今まで話しには聞いたことあっても、一切手に取ることはなかった。

犯人はわかってる。
共犯者がいる。
それを読者は知っている。
なのに刑事と博士と同じ目線で事件をたどっていくと、一向に真実が見えてこない。
天才数学者はどのようなトリックを使ったのかー。

天才数学者はわけあって高校で教鞭をとっているが、彼の住むお隣さんや刑事、古い友人と話すときと違って、高校で教えてるその姿はいい意味で天才肌がない感じがして「おっ??」と思った。
特に数学に1ナノも興味がない生徒に対して、なぜ数学が必要なのかと聞かれた際の回答が印象的だった。

あとでこれがガリレオシリーズの途中だと知った。
それでも、シリーズものの途中とは気づかないくらい、人物は簡単にまとまってて読みやすい。

加えてこの本、図書館で借りてきたものだけど、ヘッダーに写ってるとおり背表紙が曲がってしまってる。
これは多くの人に読まれた本であることを意味する、いわゆる「図書本あるある」の1つだが、あまりの歪みっぷりに手にとった瞬間に「ワオ!!」と思ってしまった。
作品の善し悪しは人それぞれなのでおいとくとして、この作品は多くの人に長く読まれてきた、人々の読書歴をも感じるような本でした。

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