優雅に走る犬

わんはとにかく走り方が美しいのです。

犬が本気で走ると人間はついて行けませんが、散歩でランニングする程度ならわんはヌシの速さに（一応）合わせてくれます。

その優雅さたるや、まるで馬が気楽に草原を走っているよう。

たしったしっと一定のリズムで地面を蹴り、1秒ほど空中を飛んで、また地面を蹴る。

時々チラリとこちらを振り返ってヌシが付いてきているか確認するのです。

ヌシは優雅なわんの背中を眺めながらぜえはあ息を切らして必死で足を動かし、結局200メートルほどでギブアップするのでした。