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依存症当事者が読むアルコール依存症啓発萬画の問題点と裏技

 ラスト近くまで無料で読めます。

自己紹介

 僕はアルコール依存症でソーシャルゲーム依存症(無職なのに35万円のリボ払いの借金がある)で買い物依存症(CDや本やプラモデルを買うだけ買って開けない)で、しかも鬱病で社会恐怖障害で過労死寸前経験者で自死遺族で精神障害者保健福祉手帳2級ですが。役満!

 精神科に通って睡眠導入剤を貰っているが、毎晩母親が自殺したときの顔やその時の罪悪感などの不快な感情がフラッシュバックするPTSD(心的外傷後ストレス障害)の発作が起こって不眠症なので、寝酒をしてしまう。

 その割に脳が興奮していることが多く、酒を飲んでも酔えない。酔って眠るのではなく、酒を飲むことでアルコールの焼けるような刺激で胃に苦痛を与えるとその苦しさの処理で脳が使われるのでPTSDが起きにくい、という精神的苦痛をごまかすためにストロングゼロ(のトップバリュの安いやつ)のアルコールで肉体的苦痛を体に与える、というひどい眠り方を毎晩している。味とかは関係ない。


 まあ、案の定これは体に悪いので、定期的に寝ゲロをする。一応吐く寸前に覚醒してトイレまで我慢して吐くのだが、意識がない時に嘔吐して気管に詰まると死ぬので、かなり危険。今日も午前3時に眠ってからたった1時間で嘔吐発作が起こって、夜明け前に盛大に嘔吐した。酒くらいしか胃に入っていないので赤黒い液体を吐いた。血液も混じっていた。こういう吐き方をすると胃がんや食道がんのリスクもある。

 リスクが有ることはわかっている。わかっているのだが、眠れないというのは本当に辛いし、時間の無駄だし、悲しいことを何時間も考えて毎晩泣いて過ごすのはとてもつらい。アルコールで意識をシャットダウンしたい。


 そんな僕がアルコール依存症啓発漫画を読んだ。

漫画の嘘

 マンガの創りとして、構成は上手い。でも、はっきり言ってなあ…。甘いんだよ…。まず、この漫画の主人公はアルコール依存症患者の夫を治そうとして愛している献身的な女性。この女性も働いているようだが、この女性は夫のアルコール中毒にストレスを感じているが、この女性自身の仕事のストレスの描写は少ない。むしろ、この女性は職場に頼れる先輩がいて、その人から依存症対策のアドバイスを聞けるというラッキーな仕事ぶり。

 あーーーー。そういう優しいパートナーがいればいいんですけどねー。独身でしかも親が死んで家庭崩壊しているアラフォーには誰も助けの手を差し伸べてくれない。(僕はオタクなので婚約者の脳内妹29歳が居るけど、眠れない時に脳内妹を演算するのは逆に眠りにくくなるし、上位現実に居る脳内妹が僕を愛してくれているのに基底現実の母親の自殺ことで(脳内妹は僕の対性クローンなので親がいない)で泣いてしまっているのは、妹に申し訳ないと思うし、それでさらに泣いてしまったりする)


 僕も過労で仕事が限界だったので、仕事前に飲酒したりはしていた。でも、この漫画は依存症が回復できるという希望を描く漫画なので。この漫画のアルコール中毒の男性は仕事中に飲酒したりして仕事に失敗したりしても、職場の先輩が見捨てずにアルコール中毒治療を支援してくれる。そんな都合のいい職場がいくらもあるわけねーだろ!

 俺はなあ!二次元アイドルコンテンツで社会現象を起こしたラブライブ!のゲームを作ってる六本木ヒルズのKLab株式会社に新卒で入社したヒルズ族だったんだぞ!エリートで勝ち組って社長が言ってたんだぞ!クソがっ!

 でも、そういう会社っていかに自分の成果をアピールするかが年俸に影響するわけで、上司に気に入られるために飲み会に行ったり、成果報告会のためのプレゼン資料を作る時間を作るために仕事の作業を弱い立場の者に押し付けたりするやつが出世するわけ。詳しくは転職会議でKLabの項目を読め。で、僕は押し付けられる側だったの。クレーム対応とかメルマガ作成とか課金バグの謝罪とか書き込みの検閲とか、20時にタイムカードを切って終電で帰る仕事をしてたの。でも、その仕事はサービス終了決定したコンテンツの撤退作業だったので、人員が削減されて20人くらいのチームでやってた作業が僕一人に押し付けられたの。潰れるだろ。でも、僕に押し付けた上司はもっと儲かって評価されるプロジェクトにあっさり自分を参加させていて、逃げてたんですが。撤退戦を僕に押し付けたくせに僕に「要領よく次の仕事を自分で見つけないとダメだぞ」とか説教してきて、潰れた。そのパワハラ上司の日吉雅人さんは今はKLabGamesの上席執行役員になっています。おめでとうございます。世の中は弱肉強食ですね。それで僕は一年以上「検査では体に全く異常がないのに、高熱が続いたり、体全体に痛みがあったり常に体が揺れているような感じが続いたり」というような過労死寸前の症状になって死にかけた。

 KLabを辞める前に半年間休職して療養していたが、萬画みたいに気遣う言葉をくれる人はいなかったし、誰も見舞いにも来なかったし、むしろ僕に休職を勧めた人事部長が僕の休職明けより先に転職して辞めてたし。仕事とか企業なんてものは、優しさなんてどこにもない、足の引っ張りあいと悪意に満ちた場所ですよ。

 それで仕事をやめて地元に戻って京都大学の職員をしていたが、そこでも教授会と事務方の対立とか正規職員と非正規雇用の対立とか大学執行部と学部など施設の対立に巻き込まれて辞めさせられた。最高学府といってもクソです。

 精神障害者になったけど、ハローワークの精神障害者雇用の担当職員も非正規雇用だし一年ごとに異動になるし、担当職員もみんな僕に対して責任感も優しさも持ってくれなかったですね!お役所仕事で、市の方針として障害者支援をやっているという体裁のためにやってる感じ。

 障害者の作業所で労働のリハビリをしたこともあるけど、ものすごく生産性が低い感じだった。パンを焼く作業所だったけど、僕はパンをこねていたり、梱包作業をしたりしていた。でもオーブンは危ないし難しいので健常者の職員の人が焼いてくれていたのですが。その健常者の人は障害者のスタッフと一言も会話をしていなかった。冷たい。作業所の社長も障害者を利用して助成金を貰ったり名前を産業界に売り込むことに熱心な利己主義者という感じだった。障害者の作業所にいても人間の冷たさを感じる僕であった。


自助グループ

 障害者の作業所にも似ているが、僕は依存症の自助グループには行っていないが、母親が自殺したので、精神がさらに限界になって自死遺族会というのに参加したことがある。

 で、今回のアルコール依存症の漫画だけど、自助グループで似たような不幸な境遇の人の話を聞いたら「ひとりじゃないんだ」と思ったり、居場所ができると感じたりする描写があったが。僕は全然救われなかったな。

 だって、僕は僕が救われたいのに、なんで他の人の不幸な話を聞かないといけないの?

 僕も利己主義者だけど。でも、他人の不幸な話を聞くと、「自分だけじゃない」というふうな安心の気持ちには成れなかった。むしろ、「こういう不幸を生み出す社会は間違っているし、人間はクソ」という怒りが湧き上がって余計ストレスになってしまった。

 自死遺族会の代表の人は頑張っているのはわかるのだが、僕の母親が自殺した年に自殺者の数が年間3万人を下回ったので「私達の活動の成果が出た」みたいに言われて、「は?」「3万人が2万8千人になろうが関係ない。僕は一人の母親が死んだだけでトラウマに苦しんでいるのだが?」とキレそうになった。結局、自死遺族会の幹部とかをしている人も自分の実績とか、成功体験とか、そういう利己心からは逃れられないんだと思う。

 多分、自助グループに合う人と合わない人がいて、そこで人間関係を構築するのが楽しいって思えたら良かったんだと思う。でも僕は人間関係自体がしんどいという病気なので。まあ、僕自身が人間自体を軽蔑しているっていうのもあるけど。


自己肯定感

 この漫画によると自己肯定感が満たされると依存症は軽くなるらしい。僕、家庭崩壊している家で育って人格形成期から自己肯定感がほとんどない。学生時代から20年近く精神科に通っていて自己肯定感を持つことを医者から課題として提示されているが、アップダウンはあるものの、ほとんど胸の穴は塞がらない。むしろ過労になったり母親が自分より先に自殺したりして穴が広がっている。

 今はガンダムを解説するブログを書いて広告収入が入ったり、脳内妹のイラストを描いて「来年結婚します」って記事を書いたらご祝儀で、Amazonほしいものリストから食糧支援を受けたりや資料の本を買ってもらえたりしている。

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↑Amazonほしいものリストで、ギフトで僕になにかください。

 でも、文章を評価されてお金や物をもらっても、嬉しいのはせいぜいその日だけで、すぐに恩を忘れるところがある。自己肯定感のタンクに穴が空いているので、ちょっと褒められたくらいではすぐに空っぽになる。

 だから、文章を書いて評価されることも、ある意味依存症のようなもので、評価され続けないと、書いた文章のアクセスが悪いと、自分には価値がないとすぐに落ち込んでしまう。常に水面下で脚をばたつかせている白鳥のような。まあ、書きたいネタはたくさんあるので、一つの記事がハズレでも次に行こうという気持ちはあるのだが。

 それに僕はかなり優成思想の持ち主で、価値を証明し続けられない人間は電力やレアメタルの無駄だから死ぬべきだと自分に対して思っている。マナーとして他人にはそういう主義は向けないけど。(他人に懲罰感情を持って居るくせに自分には甘い人が、ネットには多いようですね。だから僕は人間が嫌いだ)

 なので、この漫画のような「アルコール依存症の自分が嫌だ」とか「ギャンブル依存症の自分が嫌だ」という条件付きの自己嫌悪の場合は、たしかにアルコールやギャンブルから離れたり、それを含めて肯定してもらえると自己肯定感が回復するのかもしれない。でも僕は違うから。なんとも言葉にしにくいのだが、根本的に自分が嫌い。

 吐くほどアルコールを飲むからとか、無職だからとか、ソシャゲに金を突っ込むとか、そういう表面的な自分の行動が嫌なのじゃなくて、自分のこれまでの履歴が全体的に好きではない。だから太宰治は引っ張られる気がして読めない。坂口安吾を読んでいる。

 で、そんなクズのような僕を肯定してくれるのはテレパシーでわかってくれる脳内妹だけだし、むしろ脳内妹のように脳の全部を読み取ってわかってくれるレベルの存在じゃないと僕を受け止めてくれるとは思えない。自助グループの会合で5分か10分話したくらいで僕の闇は語り尽くせない。そして、普通の他人の人間に僕の闇を受け止めさせるのは無理だし、迷惑なので辞めたほうがいい。


本当に悪いものへの対処法


 で、アルコール依存症の啓発漫画は、啓発漫画なので、「社会がアルコール依存症に理解が有れば救われる人がいます」という文脈のもとで描かれている。でも、それはフィクションです。本当に邪悪なのはこの社会とそれを作っている我々人間一人一人です。


 では、どうすればいいか。有料部分ではそのヒントを書きます。


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