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自分の中の「化け物」と、健やかに生きていくために。定期カウンセリングを始めます。

「最近どう?元気?」と聞かれると、いつも戸惑う。ただ「元気だよ」と言えばいいのに、変に正直に「概ね元気だよ」とか「元気じゃない時もあるけど生きてるよ」と返す。

自分がどのくらい「生き辛い」のかに興味はないけど、もっと楽に生きられる方法がありそうだなとは思っている。出来るだけ元気に、幸せに、持続可能に生きたい。

そんな生き方の実現に向けて、定期的にカウンセリングを受けることにした。このnoteは最初のカウンセリングで出会った、ある「化け物」の話です。

人はみんな、「化け物」と生きている

愛読する短篇集のひとつに、こんな一節がある。

あなたがどこに逃げても、化け物はそこにいる。あなたのいる場所に、化け物はいつもいる。
化け物は、あなたを容赦なく襲う。あなたは痛い。あなたは苦しい。

「化け物」が何を指すのか文中には示されていないのだけど、わたしは「belief」なんじゃないかと思う。

「belief(ビリーフ)」とは、無意識のうちに作られた思考の型だそうだ。異なるbeliefをもつAさん、Bさんに同じ出来事が起こっても、生まれる感情に差が出るらしい。

例えば「いつも成績5なのに3を取った」出来事に対し、
・Aさん「なるようになる」belief
→「あちゃ〜、次がんばろ!」
・Bさん「完璧じゃないといけない」belief
→「世界の終わりだ…生きてる価値がない」
という感情が生まれる。

わたしは「人に迷惑をかけてはいけない」「人に嫌な感情をさせてはいけない」とよく思う。迷惑をかけると、生きた心地がせず感情が乱れる。

今回の相談内容も、「迷惑をかけない完璧な自分であらねば」というbeliefが自分を苦しめていた。苦しさの元凶は他者でも環境でもなく、自分の中の化け物だった。

誰かと一緒に、「化け物」を味方にする

生きていると、完璧に理想的でないことは避けられない。それは周りも十分知っている。わたしの場合、完璧じゃない自分をゆるせていないのは自分だけだった。

beliefは、幼少期の経験や環境からのメッセージを色濃く受ける。無意識に作られているので、変えていくのは時間のかかる作業だ。傾向を自覚して、意識的に和らげていくしかない。

そして、beliefの傾向を教えてくれる仲間の一人が、カウンセラーさんなのだと思う。

人生の課題は、形を変えて何度も現れると言う。カウンセリング後の内省で、今抱えている他の悩みもbeliefによるものだと気づいた。

実は、ここ半年ほど上司との面談でbeliefについて取り組んでいた。2週間に一度面談していてもこぼれ落ちるものはあるし、根本は簡単には変わらない。そのことが今回身に染みた。

人間はびっくりするくらい、同じ理由で何度もつまずく。転ばぬ先の杖と言うが、もし転んだとき用にも杖は何本もあったほうがいい。ひとりでは難しいことも、支えがあればやっていける。

やがてー
あなたは気づく。化け物があなたを襲っても、前ほどの痛みや苦しみを感じなくなっていることに。
あなたを守り、あなたに尽くし、あなたのために戦う、なによりも強い、力になる。

わたしは化け物とゆっくり仲良くなって、彼女に味方になってもらいたい。そして、一緒に健やかに生きていきたい。

改めてそう決意する機会をくれたcotreeさん、たかれんさんに心から感謝を。

引用は時雨沢恵一『お茶が運ばれてくるまでに』「ばけもの」より一部抜粋


ここまで読んでいただきありがとうございます! いただいたサポートで、自分へご褒美あげたいなと思います。