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インタビューって、奥深い。はじめての同行で感じたコト7つ。

はじめてシリーズ、インタビュー同行編です。

先月と今月で2件のインタビュー取材にアシスタントとして同行させてもらいました。せっかくなので、学んだこと7つをまとめてみます。

メインインタビュアーはさとうさんでした。

インタビューのお相手

お一人目・イケウチオーガニック牟田口さん

イケウチオーガニックは、企業方針として「2073年(創業120周年)までに赤ちゃんが食べられるタオルを創る」を掲げるオーガニックタオルの老舗です。

牟田口さんはイケウチオーガニックの広報担当さんです。
インタビューで初めてお会いしましたが、柔和でやわらかい雰囲気、かつ芯の通った考え方をお持ちで、とっても素敵な方でした。

お二人目・cotreeひらやまさん

cotreeは、オンラインカウンセリング・コーチングサービスでメンタルヘルス業界を盛り上げている新進気鋭のスタートアップです。

ひらやまさんは、cotreeの実務に責任を持つCOO兼、社内のnote活用を促すCNO(Chief Note Officer)です。笑
元々さとうさんと親交があり、わたしも何度かお会いしたことがありました。とても気さくで、人の想いを大切にする優しさとしなやかさをもつ素敵な方です。

お二人のインタビューに実際に同行して感じたこと、インタビュー後さとうさんとの振り返りで学んだことをまとめます。

学び①「好き」と「安心」を最初に伝える

さとうさんがインタビューの最初に徹底していたのが「好き」な気持ちと「安心感」を伝えることでした。

インタビュー相手の人柄だけでなく、所属する会社、提供する商品やサービスのことが「好き」「素敵」と思っているとちゃんと伝えていました。

前に読んだこの記事を思い出しました。

もしあるなら、購買体験やサービスを使った感想も伝える。
「この前両親へのプレゼントにタオルを買いに来たんです。」など、たしかに伝えてもらったら嬉しい気持ちになるなあと想像できました。

安心の面では、「必ず公開前に原稿をご確認いただくので安心してください」と伝えていました。

あなたの不利益になる情報、伝えてほしくない情報は必ず省くので、どうかこの場では安心して話してくださいね。

こんな気持ちがこもっている言葉だと思いました。

話しやすい雰囲気を最初につくるため、欠かしてはいけない声掛けだと学びました。

学び②自分のほしい原稿のために、相手を利用しない

インタビューでは、想定と違う話の流れになったり、聞こうと思った質問が聞けないときがあります。

「もし想定したインタビューと実際が大きくズレた場合、どう対処するんですか?」と聞いてみました。
さとうさんは、昔言われた印象に残っている言葉を教えてくれました。

昔インタビューした時に、「さとうくんって話聞いてるようで聞いてないよね」って言われたんだよね。確かにその通りだったんだよ。

面白い原稿をつくるため、ついインタビュイーの話を自分がほしい話の軸に当てはめようとしてしまったのだそうです。

自分のほしい原稿のために、相手を利用しない。
面白さ
の前に、まず目の前のインタビュイーへの敬意をもつ。

インタビューの情報は、書き手と編集次第でまるで違うものに変わってしまいます。
編集された情報は、その人の歴史の一部として残り続けます。

たとえどんなに「面白い」と評判になっても、インタビュイーらしさが塗りつぶされた記事は本質的ではありません。

当たり前のようで、意識しないとついやってしまいそうだと肝に命じました。

学び③「本人の口から聞く」が大事

インタビュー中、何度か不思議に思ったことがありました。

なんでもう知っていることをわざわざ聞くのだろう?

さとうさんは、「準備の人」です。
事前に、時間が許すかぎり、相手の情報を調べてインタビューに臨みます。

WEBサイトなどの基本的な情報はもちろん、過去のインタビュー記事、関連する情報なども入念に読んでいます。

わたしも取材前にいくつか記事をシェアされ、「読んでおいてくれると嬉しい」と言われていました。

そんな背景を知っているから、「その出来事、あの記事に書いてあったなぁ。読んでないはずないのに・・・なぜわざわざ聞くのだろう?」と不思議でした。

インタビュー後に質問してみると、「たしかに頻繁にされる質問を重ねるのは失礼な場合もあるけど・・」と前置きしつつ、2つの答えを返してくれました。

1   "誰が話すか"で伝わり方、深まり方が違う
2   本人しか語れないエピソードや言葉がある

正直、自分では考えつかなかった理由でした。
たしかに、地の文で書くのと、本人が語ったのとでは伝わり方に雲泥の差があると想像できます。

同じ出来事でも少しちがった角度から質問をすれば、インタビュイーから新たな言葉が生まれるかもしれません。(インタビュアーの腕の見せ所かも?)

聞いてみるもんだ、と思いました。

ーーーーーーーーーーーーー✂CM入ります✂ーーーーーーーーーーーーー

今回インタビューしたお相手の一人、ひらやまさんと今度イベントを行います。企業noteのこれからについて、キリン平山さん、cotreeひらやまさん、GCストーリーのさとうさんの3人で語ります。

ご興味ある方はぜひご応募ください!

ーーーーーーーーーーーーー✂CM終了✂ーーーーーーーーーーーーーーー

学び④インタビュイーのメリットを考える

インタビュー同行が決まってから、モヤッと考えていたことがあります。

インタビュイーにとって、わたしたちに取材されるメリットってなんだろう?

もちろん露出の回数を増やし認知が広がったり、共感してくれるファンが増えたりするのが主なメリットだとは思います。

しかし、何回かインタビューされた経験のある方なら、他のメディアから同じような質問もされるだろうし、正直大変だよなぁと。

インタビュイーのメリットには、ジョハリの窓で言うところの「開放の窓」が広がっていくこともあるのかなと思います。

他者に知られていない自分が知られたり、自分の知らない自分を発見したり。

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例えば牟田口さんのインタビューの場合は、

頻出→オウンドメディア開設の経緯(開放の窓)
初→牟田口さんが店頭に立つ理由(秘密の窓)

だったのではないかと思います。

他者から聞かれることで、自分の新たな窓が開いていく。
少しコーチング的な要素がインタビューにはあるのかなと思いました。

学び⑤関係性の深浅によりできる質問がある

インタビュー当時、牟田口さんはさとうさんと初対面、ひらやまさんは既知の仲でした。

ひらやまさんとのインタビュー帰り、さとうさんが言っていたことが印象に残っています。

ひらやまさんとちょくちょく会ってたりするし、人間として好きだから主観が強くなり過ぎないか心配だなあ。
客観の視点を持ててたか、ちょっと心配かも。

個人的にはただ「楽しかった~」と思っていたので、さとうさんの反省はちょっと驚きました。
考えてみると、事前によい関係性があるからこそもっと突っ込んで聞けた部分があるかもしれません。

例えば失敗談。人は成功談より失敗談に興味があるので、聞けるなら聞いておきたいカテゴリです。しかし、話したがらない人が多いカテゴリでもあります。

さとうさんは、そういったマイナスの出来事に関して「聞ける関係性かもしれないけど、聞いても掲載OKが出るか分からない」と一瞬の不安がよぎり、深くは聞かなかったそうです。

インタビュイーとの関係性は、インタビューに奥行きをもたらすんだなと思いました。

学び⑥傾聴と文脈づくりのバランスを探る

インタビュー同行を通して、終始「激ムズだな~」と思っていたことがあります。

それは相手の話をただ受け止める「傾聴」と、次何を話してもらおうか考えながら聞く「文脈づくり」のバランスです。

もちろん100%自分の意のままに話してもらいたいとは思いません。
思いませんが、インタビュアー側もインタビューの「軸」「テーマ」をもって臨んでいるのは確かです。

しかし「次何を聞こう」と考えてばかりでは、相手の話をちゃんと聞けません。同行しながら、自分ならどう進めるだろうとトレースしていましたが、これが中々難しい。

さとうさんに相談したところ、次のような考え方を教えてもらいました。

何を引き出せたら相手の魅力を届けられるか?に集中する。
決めた「テーマ」に沿って、好きな人に相手を紹介する気持ちでいる。

目の前の人を受け入れるのは、自分ではなく世の中です。

インタビューを、「相互理解の時間」を超えた「世の中に何を届けたいか考える時間」と捉えてはどうかと言われました。

「知りたい」純粋な欲求を忘れず、テーマに忠実に、ときには柔軟に。

こちらは実践で感覚を掴んでいくしかない気がしますが、ひとつ心に留めておきたいと思いました。

学び⑦カットされた部分も、自分の中には残る

最後に思ったことは、編集作業のある種の残酷さと、実際に話を聞く旨味についてです。

実際にインタビューに同行し、その後さとうさんが原稿を書き上げるまで見ました。(自分もすこし編集協力をしました)

当たり前ですが、話してくれた全てを記事にするわけではありません。
いろいろな判断の結果、ばっさりカットされる部分がたくさんあります。

しかし、実際にインタビューに行ったからこそ、記事ではカットされてしまっている部分も自分の中に残ります。
カットされた部分は、ほんの少しテーマとズレていたくらいで、単体として見ればとても学びの多い情報です。

知っておけるのはインタビュアーならではの旨味というか、価値だなぁと思いました。
カットされた部分にも想いがこもっています。
インタビュイーの一番近くで聞いたからこそ、インタビュイー自身、商品の、サービスがもっと好きになると感じました。

おわりに

初めてのインタビュー同行について、事前~事後にかけて思ったこと、学んだことをまとめてみました。

さとうさんのインタビュー術を弟子が記録した的なものになった感じも否めませんが(笑)、みなさんにも何か気づきのあるnoteになっていたらいいなぁと思います。

▼インタビュー完成しました!

◎イケウチオーガニック牟田口さん

◎cotreeひらやまさん

coming soon…


次回は長谷川さんがやってた読書前感想文を書いてみようかと思います。
お楽しみに!

▼Twitterもやってます!




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