#言葉
誰にも見せない文章を書く人を、わたしは信頼してしまう。
すべてが開かれた人間なんていない。どれだけ曖昧でも、自他の境界はどこかに引かれている。そして、閉ざされた側のさらに奥に、その人の人格があると思っている。
「日記をつけよう」と思いたったのは5年前だった。絶対誰にも見せず、時が来たら燃えるゴミの日に出そうと決めた。
情けない心の内、ぐちゃぐちゃな感情、家族への嫌悪、浮かれた恋心、親友への妬み、理由も分からない激情…抱え込んでいたら爆発してしまいそ
言葉は、時間差の魔法みたいだ。
当時言われてピンとこなかった言葉が、時間を経てじわじわ効いてくることがよくあります。よくあるというか、そんなことしかない人生な気がしています。
就活生時代から、アドバイスチックな言葉をたくさんもらってきました。社会人になってからも、マインド・スキル両面において豊かな言葉をもらってきました。
「背伸びしなくていい。目の前のことに集中して取り組むこと。」
「走りながら考える、でいいんじゃない。」
「言えるけど、言わない」を支えるおまじない。
見えるものや聞こえるもの、表現されたものの裏には、「あえて表現しなかったもの」があるんじゃないかと思います。
昔「どうしてそういうことを言うの?」と友人に泣かれたことがあります。当時は「えっ、なんで泣くの…?」と驚いたけれど、その経験はわたしに大切な気づきを与えてくれました。
思ったことを全部口に出すのが誠実だと思っていた時期がありました。しかし、どうやら正直さと誠実さは違うと気がついたのは高