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ヌルゲーマーGの「暇つぶしファミコン雑記」

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幼少期より闘病中の筆者、ゲーム無くして半世紀も生き残ることはできなかった。中でも少年時代に、生命を救ってくれたと言っても過言ではないのがファミコンである。今でも少しづつソフトを集…
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2023年6月の記事一覧

その⑫『パンチアウト‼︎』と『マイクタイソン・パンチアウト!!』

この2つのゲームは筆者が小学校五年生か六年生のころ、ゲームセンターで人気だったタイトル(『パンチアウト‼』)がそれぞれファミコンに移植されたものである。あるとき小学校で友達が、「バーリボ―、バーリボ―! アパーカ! アパーカ!」などと嬉しそうに叫んでいた(のちに「ボディーブロー」と「アッパーカット」の意だと判明)。何やらゲームのことらしいとのことで、珍しくゲームセンターをのぞいた記憶がある。そこには大きなキャラクターが表情豊かに、パンチを打ち込んでくる姿があった。 そう、『

その⑪『スパルタンX』

性の多様性が叫ばれる今はどうかわからないが、昭和の男の子はジャッキー・チェンや少林寺拳法などのカンフー映画にこぞって憧れたものである。ファミコンソフトの『スパルタンX』はそうしたブームにあやかって作られたと思われる、横スクロールカンフーアクションゲームである(ジャッキー・チェンの映画と同題だが、内容は関係ないらしい)。 筆者も他分にもれずジャッキーさんのファンで、『酔拳』『笑拳』『天中拳』などの映画を観ていた。ただ『少林寺』も観ていたため、またもやゲーム選びで二択に陥った。

その⑩『火の鳥 我王の冒険』

1987年はファミコンソフトの名作が次々と発表された年で、『火の鳥 我王の冒険』もそのうちのひとつである。このゲームは傑作、このゲームの原作にあたる手塚治虫の『火の鳥 鳳凰編』も傑作なのだが、ゲームと原作がかけ離れていることもファンの間では有名な話である。つまりゲームの楽しさと、原作の奥深さは全くの別物なのだ。 原作に触れておこう。主人公の我王は酷い運命のもと人生を歩みながら、人生の素晴らしさに気づいてゆくというのが大筋である。筆者も自分の辛さを我王によく重ねていたので、こ

その⑨『麻雀悟空』

『麻雀悟空』はファミコンディスクシステムのソフトとして、アスキーより発売された本格派4人打ち麻雀ゲームである。筆者はこのソフトにハマって以来、麻雀歴が約40年になる……とはいえ、なのにどうしてそんなにヘタなの?というレベルであるが。実際、得点計算も全然できなかったりするのだ。 だが4人打ち麻雀のリアリティだけは、このソフトで十分に味わえる。筆者が定期的に対人麻雀をやるようになったのはここ数ヶ月だが、遜色ない出来のゲームソフトなのだ。40年前だというのにである。なにしろ『西遊

その⑧『悪魔城伝説』

『悪魔城伝説』は、コナミの悪魔城ドラキュラシリーズ3作め。ロムカートリッジで発売された、シリーズきっての名作である。グラフィック、音楽、ゲーム性どれをとっても素晴らしいが、本作の白眉は仲間を連れて行けるシステムだろう。仲間のキャラ個性や能力で、攻略もグッと深みを増すのである。 筆者のいちばんのお気に入りは、修道僧(魔法使い?)のサイファであった。ロールプレイングゲームなどでも魔法使いキャラに肩入れしてしまうのは、自分が運動音痴だから。非力なキャラが呪文で豪快に敵を倒すのが痛

その⑦『たけしの挑戦状』

40年近く前のこと、ビートたけしさんのことがあまり好きではなかった。いま思えば、たけしさん自身が嫌だったのではない。バブル景気に浮かれていた日本全体や、それに便乗していた某テレビ局のノリが気に食わなかったのである。何しろそのころ筆者自身は、学校不適応で憂鬱だったからだ。 そんな折ーー筆者が小学6年生のころーーファミコンソフト『たけしの挑戦状』は発売された。買えるソフトも中身の事前情報も限られていたので、おもちゃ屋店頭で2本のソフトを凝視したのをよく覚えている。どちらかしか買

その⑥ 『スーパーアラビアン』

本作はサン電子から発売された、面クリア形式のアクションゲームである。つい最近までプレイしたことがなかった。ものすごいクソゲーだと思いこんでいたためだが、実際にはさほどでもなかった。アーケード版があると知ったのも、YouTube動画から仕入れた新しい情報である。 何がそこまでこのゲームを筆者から遠ざけていたか? 迷作『いっき』で浸透した本作のメーカー、サン電子に対する先入観もあったが、それ以上の体験があったのだ。 発売当初、筆者は小学生だったと思う。まだインターネットなどあ