その⑨『麻雀悟空』
『麻雀悟空』はファミコンディスクシステムのソフトとして、アスキーより発売された本格派4人打ち麻雀ゲームである。筆者はこのソフトにハマって以来、麻雀歴が約40年になる……とはいえ、なのにどうしてそんなにヘタなの?というレベルであるが。実際、得点計算も全然できなかったりするのだ。
だが4人打ち麻雀のリアリティだけは、このソフトで十分に味わえる。筆者が定期的に対人麻雀をやるようになったのはここ数ヶ月だが、遜色ない出来のゲームソフトなのだ。40年前だというのにである。なにしろ『西遊記』のキャラクター名を冠した、打ち筋独特の雀士たちが相手になってくれる。ルール設定変更も細かく可能。グラフィックも渋い大人の雰囲気。この時代にこれだけの出来ばえ、そしてディスクシステムならではの低価格。さすがはアスキーである。
当時10歳そこそこの筆者が、なぜこのソフトに手を出したか書いておこう。購入前、全くルールを知らなかったときのこと。あるおもちゃ屋の店頭に、試遊台が設けられていた。おそるおそる、とある麻雀ソフトをプレイしていると、後ろで見知らぬ兄ちゃんが舌打ちしているのに気がついた。筆者のヘタッピプレイを見て、「違うんだよ、違う!」とか「そうじゃねえんだよなあ!」とか文句を言っているのである。うるせえええええええ!! 人が楽しく遊んでいるのに、大きなお世話だ。言い返したりはしなかった。だが思わず発奮した筆者はその後、多少はうまくなってやろうと考えたのである。全くならなかったけど。
ただし、最近対人戦をやるようになって思ったことがある。対人線をやることで、ゲームソフトでのプレイも確実に上達しているということだ。ソフトでルールを覚えたら、オンラインでもよいから対人戦をするのがよい。当たり前だろうか? もと引きこもりの筆者がそういう発想にも、なかなか至らなかったというだけのことか……(泣)。でもある意味、外の世界にも目覚めたのである。麻雀「悟空」から始めただけに、お釈迦さまの手のひらにいたことに気がついただけでも良かったかもしれない。
私の拙い記事をご覧いただき、心より感謝申し上げます。コメントなどもいただけますと幸いです。これからも、さまざまな内容をアウトプットしてゆく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。