記事一覧
パオロ・マッツァリーノ『サラリーマン生態100年史』(角川選書)を読了。昭和のサラリーマンの実態を知りたくて読んだが、産業スパイ育成学校の話など傑作。皮肉は辛辣だがユーモラスで、ちょくちょく大笑い。だが文献などを綿密に調べて書かれており舌を巻く。著者は偽名らしいが、凄い人では。
「鉄血宰相ビスマルク」という呼び名は、語呂が良くて面白い。響きだけから連想して、昔のアニメ「大空魔竜ガイキング」を思い出してしまう。ガイキングのストーリー覚えてないし、世界史もよく知らんけど。
中根千枝『タテ社会の人間関係』(講談社現代新書)を読了。本書の議論は有名なので、半ば常識とされてきているかもしれないが、精緻で的を射た記述には脱帽。さすが「名著」。日本社会を仔細に論じるためには、やはり外国との比較が必要なのだと感じる。多様な考え方が磨きあってこその知性だとも。