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フェミニストでありミサンドリスでもあった話

こんにちは、元看護師Aです。

今回は自分とはいったい何者なのか、アイデンティティを探る中で見つけたものを一つ紹介しようと思います。

カテゴライズするならば私はフェミニストなのでしょう

私が自分をフェミニストだと自覚したきっかけは、看護学校に入り性の知識を学び、その後も性役割や男女格差・差別、女性蔑視などを知るなかで自分と男性との関りへの疑問や離婚した父親への怒りが湧いたからでした。ネットやTwitterで共感する内容はどれもフェミニストの方々が発信する内容でした。これらに共感して改善したいと思う私はフェミニストなのだろう、とその程度の認識です。

専門学生~社会人になりたての頃は、心のモヤモヤの原因を探るために気になったことを片っ端から調べ、アダルトチルドレンや毒親のこと、性被害や発達障害のことなどさまざまな情報を集めていて、フェミニズム的思想はその中の一つでした。

攻撃的なフェミニスト達

以前女性差別や人権のことについてTwitterをメインに情報収集していたときに、炎上している場面を多く見ました。最初の頃は権利を主張しているだけなのに突っかかってくる関係のない人たちが多いな、とこちらまでイライラしながら見ていたのですが、じきにフェミニストを語る人の中にも自分の考えとは違う人もいることに気が付きました。
「この人ただ怒っているだけじゃない?男嫌いで自分の都合のいいこと言ってるだけじゃない?」と。
そして私自身も、Twitterでのやり取りの中で頭ごなしにアンチの方々を否定し、男=反フェミニズム=悪、と思っていたことに気が付きました。(Twitter上では女⇔男の構図が出来上がっていたので一括りに考えてしまっていました。)
偏ったプラットフォームで偏った情報だけを見聞きしていると、思考まで偏ってきてしまいますよね。当時はハッとしてそれ以降はしばらくTwitterから離れました。

そして自分の中の男性に対する攻撃性や嫌悪感に気が付き、これもフェミニズムなのだろうか?……違うような気がするけれど他にあてはまる言葉はないし、しっくりこないなって思っていました。
それからしばらくの間フェミニズムとは距離を取っていたのですが、一冊の漫画を読んだことでこのモヤモヤが解決しました。

『女(じぶん)の体をゆるすまで上・下』

この漫画に出会った時期、私は元カレの影響で男性嫌悪・性嫌悪がひどくなり自分の体や自分が女性だということ自体にも否定的なイメージを持っていて、なおかつ鬱状態でした。
なので同じような状況の漫画を見つけスルスルと読んでしまいました。

-------‐-----------------公式あらすじ----------------------------

性別欄に“どちらでもない”があると安心する
トランスジェンダー(Xジェンダー/ノンバイナリー)のペス山さんが、
意気揚々と向かったアシスタント現場で直面した出来事…

それは雇用主でもある漫画家X氏からのセクハラだった。

「女の体に生まれたからこんな目に遭うんだ…」

自身が生まれもった体を恨み、漫画も描けなくなったペス山さんが
己の過去、友人、親と対峙しつつ、
「女(じぶん)の体をゆるすまで」を描いた、
話題のジェンダー・エッセイコミックが上下巻同時発売です。
ペス山ポピー著
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この漫画で、著者は自分のことをフェミニストでありミソジニー(女性嫌悪・蔑視)でもあると書いています。漫画を読んでいると確かにな、と腑に落ちるのですが、あたかも相反する思想のようなのに、表裏一体に存在することがあるのかととても衝撃でした。

そして前述した私の中にあるカテゴライズできなかったモヤモヤは、ミサンドリー(男性嫌悪・蔑視)なのだと気が付きました。
フェミニスト(対女)⇔ミソジニー(対女)と
フェミニスト(対女)⇔ミサンドリー(対男)では状況が多少違うのですが、
それでも女性差別への抗議・権利の主張だと思って言っていたものの中に男性嫌悪からくる攻撃もあったのだと気が付いたことは大きな発見でした。

ツイフェミ

話を少し戻すと、Twitterやネットを中心にフェミニストとして活動する人の中には少なからずミサンドリストがいるだろうと思います。そして、その人たちはそれに気が付かないで頭ごなしに、拒絶反応のようにアンチや否定的な男性に攻撃をしていることもあるだろうと思います。ツイフェミと呼ばれる方は特にそうなのかなと思っています。

フェミニストと言ってもビーガンと同じくらい雑に一括りにされていますが、思想や他人にどこまで求めているのか、活動の程度は十人十色です。どうか、フェミニスト=声が大きい傲慢な主張をする面倒な女達と思わないでいただけたらいいなと思います。(おそらくほとんどの方は無関心でしょうが笑)

最近の自己イメージ

ちなみに私の男性嫌悪・性嫌悪・自分の性や性役割への否定的なイメージは現在どうなっているかというと、
一番ひどかった2年半前に比べるとマシにはなりましたが、0にはなっていません。
もともと男性と関わる機会が少なくその少ない男性たちもクズや社会的・人間的にダメな人ばかりで、男性に対するイメージが偏っていました。
最近はSNSを中心に幅広い方とコミュニケーションをとる機会が増え、男性像もかなり柔軟になり、世の中クズばかりでなく色んな人がいるな~と思えるようになりました。
ですが世の中まだまだ差別や不平等、力の弱い人への暴力などたくさんあり無くなることはありません。(これは女性だけでなくどの立場の人にも言えることです)
女性に対することだけでなく、自分やその周辺におこる不条理なことに、微力ながら声を上げ続けて抗っていこうと思います。
声を上げないといないこと、なかったことにされてしまうので、いらぬ我慢はなくしていきたいと思います。

つい余談が長くなってしまいましたが、話が逸れたついでに、男は~、女は~、若者は~、老害は~、フェミニストは~、などと主語が大きくなっているときは対象との関りが少なくサンプリングが偏っているのだと思います。意外とそういう人は多いので、自分もなっていないか気を付けなければいけませんね。


以上が私が過去にフェミニズムだと思っていことがミサンドリーだったことのまとめでした。いつでも視野は広く持っていたいなと思います。

それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました。
では~👋


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