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新人に求められている知識

 遂に第4章です。ここから私が本当に伝えたいコトに入っていきます。マガジンにするに当たってちゃんと体系立てて書こうと思ったせいで、内容の薄い項目もあってつまらなかったと思いますがここから本当に大事なことというか役立つことになってくると思います。

 看護師は生涯勉強しなければならないタイプの仕事だと言われています。ただ、これはちょっとだけかっこ付けてる言い方というか看護師の仕事を高尚な物にしようとしている表現だと思います。

 正確には「看護師は生涯勉強していった方が良いタイプの仕事」です。生涯勉強を継続している看護師はかなり少ないと思います。なぜか。それは「ただ業務をこなすだけなら知識が足りていなくても案外大丈夫だから」ということになります。日々の業務がなんとなく滞りなくこなせるので自主的に学習する意欲が失われていく人が多いです。

 これは仕方ないですね。看護師は初任給は結構良いですけど管理職クラスまで出世しないと目立って給料は上がりません。前にも言いましたが目覚ましい成果を上げることはかなり難しいので、給料的には頑張っても無駄と感じることが多いです。また、病院の中で看護師というのは圧倒的に数が多いので、出世はかなり倍率の高い競争になりますし、看護師を続けていく中で管理職という業務に魅力を感じられなくて「一生現場でいいや」という思いも生まれたりします。つまり、頑張って勉強しても成果に繋がりにくいという側面があるからです。

 それなら、そんなに一生懸命勉強する必要ないなぁって思ってしまっても仕方ないですよね。

 看護師の役割ってなんでしょう。保助看法では「療養上の世話と医師の診療の補助」となってます。これって実は、最低限だけならそんなに勉強しなくたって出来るんですよね。「決められた方法で決められた時間にやればいい」とか「医師の言うとおりにすればいい」って感覚でなら全然勉強なんて必要ないんですよ。実際そんな感じで働いてるんじゃないかなって思う看護師はいっぱいいます。

 でも、それって真面目なら大学生のアルバイトでもこなせちゃうんですよ。もうちょっと現実的に言うと介護士さんで十分なんですよね。これは介護士さんを下に見てるとかそういうんじゃないですよ?ただ、看護師と介護士って給与面で大きな差があります。少なくとも年収で言えば200万近い差があるんじゃないですかね。200万も多くもらっておいて、介護士さんでも出来るような仕事して満足してるなんてすごく悲しいし申し訳なくないですか?もちろん、介護士と看護師では出来る業務範囲に大きな差があるのは確かなんですけどね。でも、その待遇の差を埋める物ってなんなのかって言ったら、それは「確かな科学的根拠」だと思います。

 看護師と介護士は同じものを見ているとしても、そこに「確かな科学的根拠」を持っているか否かという差を作り出せなければ200万多くもらう資格が無いんですよ。その確かな科学的根拠を生み出す物は何かっていうと幅広く深い知識ということになります。

 看護師は看護師を名乗る以上幅広く深い知識を持つ義務があります。前述のように、ただ業務をこなすだけなら知識なんてなくてもなんとかなってしまいます。ただ、1年目からそんな看護師を目指さないで頂きたい。この先を、そして4章のこれからを読んで確かな科学的根拠をもって働ける看護士を目指しましょう。


4章 1年目看護師のありかた〜勉強編
 1 どんな知識を求められるの?
 2 どうやって勉強していけば良いの?
 3 私の勉強方法
 4 緊急時対応


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