「完璧な他人」他人のスマホはのぞくものではない。
完璧な他人 2018年 韓国映画
友人夫婦の引越しを期に、40年来の男友達とその妻がやってきて、パーティをする。男4人、女3人、夜景の綺麗なマンションに集まり、都会的な雰囲気で映画は始まる。
スマホにはあらゆる情報がつまっている。
和やかに食事をして、談笑している最中、ひょんなことからゲームが始まります。
これね、王様ゲームなんかより、よっぽどタチが悪いゲームです。テーブルの上にスマホを置き、触ってはいけません。メッセージが届いたら、みんなの前で読み上げ、着信があればスピーカーモードにして、みんなの前で通話しないといけません。
勝手にスマホを触られるのも嫌ですが、これはこれでヒヤヒヤもののイベントです。
フィクションだけあって、やたら電話が鳴ります。飽きさせません。浮気相手からのメッセージがきたり、通話相手がその場にいる主婦の悪口を言い始めたりします。
シチュエーションコメディ。でも後半は修羅場。
冒頭で各人物の夫婦関係を見せられた後は、マンションを舞台にしたシチュエーションコメディになります。場所の移動がないので、演劇とかにしても面白いと思います。序盤はまだジャブ程度の内容で、けっこうコミカルで笑えたりする内容なのですが、後半になるにつれ、のっぴきならないヘヴィな事態に展開していきます。みんなヒステリックに叫んだりして、ちょっとしたホラー映画よりもよっぽど怖いです。
終盤、もしゲームをしなかった場合のI fを見せられます。隠し事だらけで欺瞞もありますが、それはそれでスムーズにいっている部分もあります。全てをさらけ出して関係性が壊れてしまうよりは、この方がいいなと僕は思いました。
おとなの事情
これ、どうやら2016年のイタリア映画のリメイク作品なんですね。設定だけ借りたものかと思いきや、主要人物の職業が同じだったりして、けっこうがっつりカバーしているみたいです。
ちなみに日本でも『おとなの事情 スマホをのぞいたら』のタイトルでリメイクされるみたいです。来年一月に公開されます。東山紀之さんや常盤貴子さんが出ていますね。
それにしても、実におもしろ恐ろしい映画でしたよ。スマホを公開しあうゲームは面白そうだと思いましたが、真似しようとは決して思いませんね。