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『春夏秋冬代行者 春の舞』暁佳奈

🌸あらすじ🌸
「春は――無事、此処に、います」 
世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。 
いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。 
暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。─本書あらすじより




🌸感想🌸
なんて健気なんでしょう。
さくらといい、凍蝶といい、己の主のことを、恋よりも激しく、愛よりも純粋に想い慕っている。
この感情をなんと言えようか。
とても言葉では言い表せない不思議な感覚です。
そして、独特の世界観。
日本が舞台なのですが、そこにファンタジックで近代的なものが加わると、またいままでに読んだことのある作品と違う表情が伺えました。私たちが当たり前に迎える『春夏秋冬』。
そのありがたみがわかる一冊でした。
また、どのキャラクターも個性的でかわいく、ところどころの挿絵もいい感じの新感覚ラノベではないかと思います。

こちら読書メーター主催のレビュアー大賞の課題本です。

『春夏秋冬代行者 春の舞』暁佳奈


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