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『明日の世界が君に優しくありますように』汐見夏衛

✨あらすじ✨
あることがきっかけで家族も友達も信じられず、高校進学を機に祖父母の家に引っ越してきた真波。けれど、祖父母や同級生・漣の優しさにも苛立ち、なにもかもうまくいかない。そんなある日、父親と言い争いになり、自暴自棄になる真波に漣は裏表なくまっすぐ向き合ってくれ…。真波は彼に今まで秘めていたすべての思いを打ち明ける。真波が少しずつ前に踏み出し始めた矢先、あることがきっかけで漣が別人のようにふさぎ込んでしまい…。真波は漣のために奔走するけれど、実は彼は過去にある後悔を抱えていた――。─Amazon説明より




✨感想✨
見かけは順風満帆に見えても、誰もが人には言えぬ苦悩を抱えている。
真波の家族や友達に対する人間不信…
漣の自分が生かされた暗い過去…
ユウのもう誰とも恋愛はしないという決意…
ひとりではどこまでも続く暗闇も、誰かと心を通わせ分け合うことによって救済の光が差すこともある。
苦悩の渦中の本人は誰かに救いの手を差し伸べてもらうなんて、おこがましいと思ってそれを拒否するかもしれない。
でも、人間が人間を助けることに迷惑なんかない。
プランクトンの化学反応によって赤潮が引き起されても、そこからできる夜光虫に感動する誰かがいるように。

こちら読書メーター主催のレビュアー大賞の課題本です。

『明日の世界が君に優しくありますように』汐見夏衛


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