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ねこみたいだね 手話さばきだけ しっている くびわのない迷よい子 といをつたう あまだれは …
某誌にて選外佳作を頂いた詩です。 たんこぶがいっぱいだ 毛穴ばっかり膨らんで 口がいっぱい…
テーブル 夕日を洗うような 四つの滝の真ん中は いつも とおい記憶のはきだめだ 水煙は立ち上…
島拝み はいじま よった よったと 飛脚の ぶすくれたふくらはぎ 島畳み うちの孤島のかびく…
散る 目のうらの 星つぶみたいに うすみどりの 影 それは ぼくの まうらから…
喉に貼り付くイガラ岩があり それは 瞳の膜にもぐるようでもあり 空に点描を打つようでもある …
初夏のはじまりの 冷んやりとした夕べに もう終わりかけたパンジーの フリースを羽織ってしまおう 雨戸を閉めるときの 金と属の こすれ合う音 亀裂の音 喉の裂け目から漏れ出る この赤々としたものは くり返し現れる僕たちの初潮 それで僕たちは幾度となく 夏を始めてしまう
雑草のひき痕が 小さな星々をつれてくる 蟲という字面が 白内障の魂をつれてくる 夢路のなか …
茜でまかなえた日の くもまっ下で カエンタケの毒はまだ もせずにいた ガス抜けライターは き…
にくたいも れいこんも なんだろう点線みたいだから ボンドでごまかすように 絲にすることが…
花曇りの重ね塗りで 空の下地を忘れている 名付けられたことの安寧 上目だけの遊歩道 引力の死…
うどんこ病の おけしょうに身をひそめて かおをまっ白にした はだにの卵たちは 葉脈のなだら…
某詩誌で落選した詩です。良かったら読んでいただけると嬉しいです。 後半は少しだけ画像のも…
わたしに耳鳴りを与え 静けさを奪い だれかが 静かの膨らみのなかで 窒息しかけていることだろう 夜色の窓が増えてきている せめてもの読書灯も 静かのかすを掻きあつめ ジーッ と耳鳴りの耳へ分け入ってくる ここが息をできる場所です おいで