詩/ミディアムポエム:蟲

雑草のひき痕が
小さな星々をつれてくる
蟲という字面が
白内障の魂をつれてくる

夢路のなか
霜を踏みながら歩いていた
地下の微かな水脈で
それは仰々しい銃声となり
枕にこだまする歯軋りは
ふところに星を潜めた蟲たちのようで

気づかれぬよう
目醒めなければ
きっと待ち合わせに遅れてしまう

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