詩:耳鳴り

わたしに耳鳴りを与え
静けさを奪い
だれかが
静かの膨らみのなかで
窒息しかけていることだろう

夜色の窓が増えてきている
せめてもの読書灯も
静かのかすを掻きあつめ
ジーッ
と耳鳴りの耳へ分け入ってくる

ここが息をできる場所です
おいで

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