【外国語学習⑨】グローバルコミュニケーション第2回: “I'm sorry” を常に言う必要はありません。
こんにちは!
名古屋大学附属図書館サポートデスクの院生スタッフ(中国語スタッフ)です。
前回の記事では、場面に応じた英語表現の使い方について紹介しました。引き続き、今回は日本人が良く使いがちなフレーズ”すみません”の使い方を考えてみたいと思います。
日本では「すみません」を様々な場面に使います。
謝る時はもちろん、レストランで注文したり、レジでお金を払ったりする時も自然に使います。「すみません」を英語に訳すなら、頭の中に思わず “I'm sorry” が来るでしょう。
ですが、英語では常に”すみません”= “I'm sorry” と使うとこちらの意図がうまく伝わらないことがあります。
日本人から見ると“I’m sorry” と言いがちですが、ネイティブスピーカーから見れば違和感がある場合を、筆者の実体験に基づいて紹介します。
すみませんは”I’m sorry”だけではない?
筆者は4年前、大学のプログラムの一環として、アメリカのノースカロライナ大学で研修を受けたことがあります。大学は郊外にあり、周りに何もありませんでしたが、週末や研修がない日は、ダウンタウンに遊びに行ってました。
ある日、商店街でフィッシュアンドチップス [fish and chips] (イギリスの食べ物ですが……。) のキッチンカーを見かけ、「美味しそう!」と思い行列に並ぶことにしました。並ぶ人が多かったので、行列は長く、道路を遮断していました。その時、道を横切ろうとする一人の男性が、私の右側からやってきました。彼は並んでいる人たちに一言を言い、行列を横切りました。その一言は何だと思いますか?
こんな時、日本語なら反射的に「すみません」と言うでしょう。同じ考え方だと、英語では “sorry” や “I`m sorry” と言うことになるでしょうか。
ですが、その男性が言った一言は “sorry” や “I`m sorry” ではなく、” Excuse us”でした。自分の子供と一緒に渡ったので複数の “us” を使っていましたが、一人の場合、単数の “Excuse me” と言ったはずです。
”I’m sorry”が適している場面って?
では、どんな時に“(I'm) sorry” を使えば良いのでしょうか?
結論をいうと、残念やお気の毒にという感情を表す時と、謝罪を表す時に使います。
残念、気の毒の感情表すフレーズの例文は、 “I’m sorry to hear that” で、日本語の「残念に思います」に互換できます。
このフレーズは、英語の “Excuse me” が表す軽い謝罪や許可の意味で使うのと明らかに異なります。「謝罪」という言葉の意味の範囲は人によって違いますが、ここでは「あくまで自分が悪い時のみ」を指します。
ただし、”I’m sorry”は自分の過失を認めて謝罪しているという意図になりますので、使い過ぎには注意が必要です。
”Excuse me”や”Thank you”が適している場面って?
「あくまで自分が悪い時」にならなければ、英語では “Excuse me” あるいは “Thank you” が使われます。
例えば、アメリカのどこかのレストランで注文をする場合は、“Excuse me”と言いましょう。また、コンビニのレジで支払いを済ませた時は、 “Thank you”が一般的です。
満員電車の中で降りようと思って人を通り抜けたりする時、他人に何らかの迷惑をかけると思っても、 “Excuse me” と言えば十分です (自分が移動することで誰かに転ばせた場合は別の話です)。
以上、“I`m sorry”、”Excuseme”や”Thank you”の使い分けを紹介しました。
みなさんが、場合によって”すみません”を使い分けるための手助けになれば嬉しいです。
それでは、また次回!
#グローバルコミュニケーション #英語 #英語学習
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