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それだけじゃない、将来の夢

こんにちは!ぬくぬくママSUN’Sかなちゃんこと中村香菜子です。

みなさんは、小さいときに「夢」を持っていましたか?
大きくなったら何になりたい?と、誰でも何度かは聞かれたことがあるのではないでしょうか。

その時どんな将来の生き方を思い浮かべましたか?

私は小さい頃から、「先生」になりたいと思っていたことが多かったです。幼稚園保育園の「先生」に一応なりましたが、結果的にその「先生」は辞め、現在は、思いもしなかった職業名のない生き方をしています。

こどもたちの卒園式や卒業式でも、よく「将来の夢」を発表する場面に出会います。たいていは、「お花屋さん」「運転手さん」「サッカー選手」など、職業名を言うことが多いなと思います。

最近の中学生は「職場体験」が授業の中に必ず盛り込まれていて、さまざまな場所で実際に働く体験もしているようです。(昨年はコロナで職場体験が叶わず本当に悲しいことです。)

私も、なんとなく自分の子どもたちに将来やりたいことを思い描けるようになってほしいと思い、子ども向けの職業紹介の本などを、我が子に早くから見せていました。

最近、私が副理事をしているNPO法人わがことでも、10代の若者企画をしました。

この若者企画シリーズは、学校では出会えないさまざまな生き方をする大人と交流してほしいという狙いもあります。

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職業の本を見せたり、さまざまな仕事を子どもに話すうちに、私自身の生き方は子供たちに紹介できるものではないのかなあという問いをもつようになりました。0ではないものの、大きな収入にならない市民活動や、母親業、地域活動は「職業」ではなく、「将来の夢」の選択肢にはあてはまらないのではないか、と思ったのです。

経済活動ではない仕事をライフワークとしている私。夫の収入があるからこそ、今の仕事、活動ができているわけですが、私が在宅やフリーな形態で仕事をしているからこそ、子どもたちとの時間もたくさんとってあげられ、夫も安心して働くことができていると思います。

「将来の夢」に、「専業主婦(夫)」と書く子どもはまずなかなかいません。私が小さいときならまだ「お母さん」や「お嫁さん」という言葉も存在したかもしれませんが、今それは、ちょっと将来の夢とはずれているという雰囲気はないでしょうか。また、男の子の夢としては、「お父さん」とか、「専業主夫」いうワードは今も昔もほとんど皆無な感じがします。

また、子どもたちにとって身近であるお父さんお母さんは、みんな子供を育てている大人です。子どもを持たない生き方、産まないからこそできる生き方も、あるということも知らせたいなと思います。

現在乳幼児子育てをしている、育休中や専業主婦ママ(パパ)のなかには、「働いていない自分」を引け目に感じている人も多いのではないでしょうか

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「女性活躍」という政治的な言葉があります。この場合の「活躍」は、きっと「経済的に収入のある職業につく」という意味でしょう。
職業についてない状態は「活躍ではない」というイメージが大きいです。

しかし、実際の世の中は経済活動をしている人だけで成り立っているでしょうか。
子育てや介護、家事という「ケア」の仕事はどこからも給料がもらえず、「ありがとう」の言葉もかけてもらえることは少ないです。でも、それらの仕事を担う人がいなければ、きっと経済活動をする多くの人が困ることでしょう。また、地域コミュニティやPTAの活動も経済活動ではありませんが、人々が手を取り合って生きていくためになくてはならないものです。

そんな経済活動ではない「仕事」も子どもの将来の夢に加えることはできないのかなぁ、と感じています。

人は、大切な人とどのような形であれ家族になったり、友達になったり、仲間になったりしながら助け合って生きるものだと思います。自分だけで完璧な状態で「活躍」できている人なんてなかなかいないはずです。

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そして誰もが、いつも健康で元気一杯で、どんな時も一生懸命働ける人ばかりではないものです。どんな人にも弱い部分があり、自分や家族の事情を抱えていて、全部自分でできないのが当たり前だと思います。
弱い部分、できない部分を誰かに頼ることができる生き方も紹介できないものかと思います。

自分のできることに自信をもち、できないことを素直に人に頼れる力、それも大事だと思います。

さまざまな悩みを持つ人のために相談や支援がしてもらえる場所、生活保護などの支給の仕組みも、それに頼ることが、恥ずかしいことではないとポジティブに子どもたちに伝えることも必要だと思います。


女性がフルタイムで働き、男性が家事や子育てを中心的に担う家庭もこれから増えてくるかもしれません。みんながお金をたくさん儲けて消費することだけを目的とし、家族や自分の心が健康でなくなる働き方は私にとって理想的ではありません。

家庭や地域のなかで、経済活動も、ケアの活動も、完璧でない人たちの生き方も、同じように価値のある生き方として、子どもたちに示していけたらいいなと思います。

ひとつの職業につき、毎日の衣食住に困らない生活ができるようになることは大切なことです。でもそれだけではないその先にある夢も持ちたいものです。


私の生き方は、経済的には活躍していないかもしれません。一言では説明できないし、職業名もありません。所属もたくさん持っています。でも、毎日がとても楽しく充実していて、子供たちに自慢してもいい生き方なのかなと思い始めています。

こんな生き方も「アリ」になる、こどもたちの将来の夢として、いいなと思ってもらえるよう、自分の生き方に自信を持ちたいと思います。


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