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小さなちいさな田んぼを楽しむ(4)籾を確保し田んぼを準備する

ぬくみねっと トモです!

さて、前回は田んぼの小さな生き物たち 先日見たものを中心に紹介しましたが、
今回は、小さな田んぼで稲作する全体の流れを大まかに書いてみます。


籾は大事だが残し難く

籾(もみ)は、稲の実の部分を穂から外した粒で、殻が付いたままの状態ですよね。

収穫間近な穂 
籾 2023

通常、収穫した籾から両手で掬う程度の量を袋に入れて、作業小屋のわかりやすいところに縛って吊るしています。

大事な大事な籾、ないと田んぼを始められないのに案外確保できていないことが多くて。
9シーズンくらい稲作をやっているうち
(1)2シーズンくらいは籾を残さず全部皆で食べてしまう
(2)1シーズン イナゴかなにかにやられて籾を残す余地すらなかった
(3)1シーズン はざがけで干していたら野生動物に全部食われてしまう
(4)1シーズン 苗づくりをしたけど苗が全く育たず

といった感じで、まともに前年の苗を継承しているとは言いづらいですね。

村の食糧不足解決のためになんとか確保した種もみをスペード一味に奪われそうになったり(北斗の拳) ともあれ種もみの継承は重要です。

AI謎イラスト

まあ管理不行き届きといえばそうです。
全滅した際はもみや苗を知人や農業の先輩にお願いして譲ってもらったりしています。
最初は九州で開発された暖地向きの「にこまる」を栽培していました。ただ育ちがあまりよくなかったので伊勢地方で生まれた「イセヒカリ」を導入しました。これは丈夫で良く育ち美味しかったと思います。籾を確保できずに緑米の苗をもらったこともありましたが、水不足等であまり育ちませんでした。
去年からは、知人に譲ってもらった「旭1号」という昭和初期に遡る幻の品種を植えています。これは背丈が高いので台風には弱いでしょうし病気に強いとはいえないでしょうが、山の田んぼではすくすく育ちましたし味も良かったです。

2024年分 旭1号のもみはなんとか食べつくさずに、また作業小屋の掃除などで捨てられたりせずに残っていました。


田んぼを耕す


2024/1/14

1月半ば 手前はマコモの田んぼ 奥に少し稲の田んぼが見えます。
マコモはイネ科で葉は背丈より大きくなり、栽培種では黒穂菌の影響で株元が膨らみ「マコモダケ」という形で収穫できます。これについては改めて記事にしようと思います。

稲の田んぼは切った跡に枯れた株が残っている状態ですね。
それよりも手前のマコモ田の荒々しさが気になります。
稲とマコモとを交互に栽培する農法もあるらしいです。


2024/4 マコモ部分

4月には短い雑草と結構長いマコモが生えてきました。一度トリミングしてもどんどん伸びてきます。上の写真のマコモを残している部分は今年の収穫が期待できる株でわざと残しています。

2024/5/14

5月半ば 稲の田んぼは不要な草を刈り、マコモは必要な株を一度除けてこちらも草刈りしました。

小さな耕運機

2024年は結構冬から春にかけて雨量がありました。6月の田植えに向けて田んぼづくりをしないといけないので耕運機を入れましたが結構ぬかるんでいて、耕運機で耕せるぎりぎりの状態でした。また雑草がブレード部分に絡みつき頻繁に取り除かないといけません。
本当は畦塗りなどを出来れば良いのですがやっていません。掘った泥を周囲に積んでいるだけです。よく言えば泥遊び風の、懐かしく自然な仕上がりでよいですね。

稲の田完成

稲田の部分が出来たので早速水を引いてみました。少しずつ貯まると共に、トンボが飛んできて早速産卵飛行を始めます。

マコモ側も完成

マコモ側も耕し、除けていた株を戻しました。本来は田植えのように細かい苗を植えていくのですが今年独特の事情で、収穫が期待できそうな株を古い枯れた株ごと植え付けているので見た目がずいぶん悪いです。

田んぼには水が張られましたね。
あとは水をずっとキープするのが田植えまでの仕事となります。

今回はここまで。
次回は籾から苗を準備するあたりを。

(続く)

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