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無職半年(3)
辞める潮時を見極める目
会社を辞めるきっかけはできた。
資金繰りについては追って書こうと思う。
今回は辞めるタイミングを見誤った話。
あれこれ考えて辞めようと決断したのが、この記事を書いているちょうど1年ほど前の10月ぐらい。
ご妻女との話も付いた。と書くと、まるで別れ話のように思われそうだが「無事に」なのか「未練がましく」なのか今も一緒に暮らしている。
そこから、今後の生活設計というやつをやった。
白状すると56歳(当時)まで老後のことなど適当に考えていたから、一から調べる羽目になった。これは良かったのか悪かったのかわからない。
綿密に計画できる人はもっと若い頃から貯蓄をするなりスキルを身に付けるなりする手もあるだろう。
ただ、たいてい「プランB」あるいはC~Fぐらいまで必要になる。時流は変わる。計画が狂うと逆にストレスがかかる人もいると思う。俺は夏休みの宿題を最後の日にやるタイプだった。これはなんか違う気もする。
いずれにせよ、ほぼカネの話なのでしつこいようだがまとめて書くまで先送り。
1か月程度で目処もつき(諦めるものを諦めればけっこう早く方が付く)、会社の上司にその旨を伝えた。年の瀬押し迫った頃に話をした。リモートで。最後の頃はほとんど在宅勤務だったので、社内チャットやマンツーマンのリモート面談で話は済んだ。
余談だが「リモートだと生産性が下がる」という話をよく聞く。何がどう下がるのかよく理解できない。元より集団生活が苦手なものには、自分のペースで仕事できるし満員電車には乗らずに済むし(オフィスは東京)天国だった。生産性が下がるのは、リモートでアウトプットを出しやすいように仕事の流れを切り替えられなかった経営陣の怠慢だと思っている。
さて、話を戻すと、会社を辞めるには半月前に言えばいいらしい。けっこう、あっさりしている。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
とはいえ、双方いろいろ都合がある。
今回、俺の方は「できれば年明けの1月いっぱい、遅くとも2月半ば」を希望していたし、そう伝えた。
一方、上司はさらに上の人とも話をして3月末まで、要は年度末にしてほしいと言ってきた。それはそうだ。人の入れ替えがし易い時期だから。
57歳(辞めるときは1つ年を重ねていた)だが会社人生の途中でメンタル疾病による中抜け期間が長かったので、職制的にはあまり出世しなかった。当然だ。自分としても楽だった。そのため上司たちは年下の世代が多かった。
俺はおわかりの通り優しい。自分で言うから脚色されているが、これはそこそこ当たっている。
特に年下には甘い。逆に年上に対しては面と向かって嫌味を言う。ただし様子を見ながらで、「まずい」と察した時には「~なんてことを若い奴らは言うんですよね」といつの間にか相手側に回っているという技を習得した。これが「年功序列」というものだ(「曲解辞典」にそう書いてあった)。
また話が逸れた。年下の未来有望かつめちゃくちゃ忙しい上司たちを困らせるのは本意ではないので、年度末の自主退職で手を打った。
大間違いだった。
つづく。
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