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勝負脳を作る為に④

※勝負脳の作り方(2002年/林 成之 著書)より
※前回の続き


記憶と感情は関連していることから、イヤイヤ取り組んでいては身につかない。

あらゆる勝負事で勝つ為には独創的な戦略を考え出して勝利を掴み取る能力を鍛える必要がある。

■物を覚える工程
①ものを覚える(短期記憶)
②忘れた情報を脳内で再構成する
③その内容を表現する
④そこから独創的な想像力を生み出す

覚えることが得意なだけでは「頭が良い」とは言えない

□心技体とは
技を鍛え、それを可能にする体を鍛え、集中力を高めて勝負に挑むこと

運動知能は表現知能の一つである為、これを高める為には訓練の反復が必要。

覚える際には記憶と心を連動させること。
具体的には常に気持ちを込めた練習を日常化し、意欲と集中力を高め、感動や楽しむ心を大切にすること。

子供のことを思い、悪いことをすると小さいことでも叱る親は
一般的に「頭が悪い」とされる子供を育ててしまうことになる。
叱られることは、子供にとって辛いこと。
叩かれたりするなら尚のこと辛い。辛いことばかり起こる場合、人間は自己保存の機能が働き、叱られていたとしても聞いてるフリをして聞き流す能力を身につける。
すると、学校の先生や先輩などから何か言われた場合であっても基本的に聞き流してしまったり、記憶すべき内容も頭の中に入ってこなくなる。
辛いことは聞き流す逃避脳が作られてしまう

本来スポーツとは
ライバルと競い合う中で自分を高める機会を与えてくれたライバルを尊敬できる人間性を育んだり、何事にも手を抜かない努力によって、能力を高めていく習慣を獲得する、困難を乗り越えると素晴らしい勝利の幸福感を味わうことができるという体験によって、達成率を高める才能を育てるなどの教育を可能にする
決して目的は「勝利」ではないのに、指導者の中にはそういう成果主義の考え方をもち叱ることしかしない人間がいる。
本来は、苦しい作業であっても失敗した理由を一つ一つ丁寧に教え、その具体的な解決法を明らかにして訓練させることが必要


勝負脳を全開させる為には…


試合に勝つ為には、セオリーだけでなく相手の身になり人間としての脳の働きまで考えて勝負することが必要。

サイコサイバネティックス理論を応用する
目的実現理論、自動達成装置とも言われる理論。1960年代にマックスウェル・マルツというアメリカの形成外科医が提唱したもの。
人間が成功するか否かは現象の受け取り方次第であり、成功するイメージさえ持っていれば必ずそこにたどり着くことができるという内容。
できるだけ陽気に振る舞ったり、他人に好意的に振る舞ったり、そうありたいと思っている自分になったつもりで行動し、悲観的なことは考えないと言ったことを習慣付けすることが推奨されている。

人間の社会は絶えず進歩を続けており、便利なものが増え、いろんなことが楽になってきている分、現状を維持してるつもりでも本来機能していた能力が下り坂をゆっくりと進んでいる
「現状維持は衰えの始まり」と言われる由縁。

□目的を達成する為の3つ

①目的と目標を明確にする
野球の超一流選手になることが目的だとすると、一流になる為には何を鍛える必要があるかが目標になる。

②目標達成の具体的な方法を明らかにして実行する
自分はここまでは達成しているけれど、ここが不十分な為に運動が上達しない、あるいは試合で力が発揮できないのだと認めること。これによって私情抜きに厳しく追及できる。負けた理由を分析し、自分に何が欠けていたのかをあらゆる角度から分析し、批判を受け入れて、それを解決する具体策を立てる。

③目的を達成するまで、その実行を中止しない
始めたばかりの頃は実力がないから、壁にぶつかったときに「自分には向いてなかった」と諦める傾向があるがこれは自己保存の機能のせい。
迷ったときには初心に帰り、最初の目標を常に忘れず目標にし努力していれば遅かれ早かれ力は必ずついてくる。
目的達成がイメージできない場合にはどのような経路を得て目的達成させるかに集中する。

□最初から100%集中できる状態を整える
イチロー選手が活躍していたときは、バッターボックスに立ってから初球を打って出たヒットが多い。WBCの頃はいつも一番に球場入りして他の選手のモチベーションを高めていた。
スロースターターだと自身を名乗っているようではチャンスをつかめない。

□相手の攻撃は最大のチャンス
どんな鉄壁の守りを持ってる人間であっても攻撃をする際には隙ができる。
「攻撃には攻撃」を念頭におく。


本日はここまで


◎今日の呟き
学校での勉強方法だけではアウトプットする場がそもそもない。
その為、自分で一度覚えたことを構築し直して誰かに表現するということがない。これだと皆やり方は同じになってしまい、成績の優劣は遺伝で授かった頭の良さがテスト結果として顕著に出てきてしまう。
凡人が頭の良い人間と勝負する為には自分が覚えやすいように、アウトプットしやすい形で記憶を再構築し、感情に残る形でのアウトプットが大切になる。
最後の「攻撃には攻撃」という教訓で思い出したが、2チャンネル創設者のひろゆきさんの本で、長々と説教する上司に叱られた場合には「一歩前に出る」のが良いと書かれてあった。
動物的な本能の部分で、攻撃(説教)し今まで怯んでいた相手が急に一歩自分に近づいてくるとそれだけで威圧感を与えることができるらしい。
自分が上司だとして、部下に説教(説教なんてすることはないが)してるときに一歩前にこられたらなぜ近づいてきたのか気になって、確かに困ってしまいそうだ。


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