181217_パリ1駅

フランスはパリより、イコカです。

19時を回ったところ。
今日はあるきすぎて疲れました。疲れると時々なるんですけど、顔が火照ってきました。赤ちゃんみたいに、ほっぺが赤くなります。
たぶんこれは早めに寝たほうがいいやつです。

昨日ね、よるホテルのベッドでごろごろダラダラしてたら、パッと明かりが消えたんですよ。

「停電だ」
と思って、レセプションに言いに行こうかなーと考えていたら、周りの部屋の人たちが階段を降りていく音が聞こえたから、任せることにしたんですね。(めんどうくさがり)
窓から外をちらりと覗くと、下や最上階の方の部屋のカーテンはほんのり明るく、どうやらわたしの階ともう一つ上の階が停電になってるみたいでした。

で、まあ暗い部屋で「2048」っていう何とも地味なゲームをして復旧を待ったんですけど。
(2048、地味だけど飽きが来ずずっとやってます。でも地味なんでおすすめはしません。地味です。)
10?15?分経っても戻らない。

おかしいなーと思ってちょっとググると、パリに旅行に行った際自分の部屋だけが停電になった、というブログが出てきて。
その時すでに部屋着に着替えていたこともあり、できればレセプションには行きたくなかったけどそうなのならば仕方ない。
いそいそと部屋を出ようとドアを開けると、廊下は暗くエレベーターも停まっているのが見えました。
わたしは開いたドアの外側に出ることなく、再びドアを閉めました。
それから小一時間ほど2048で遊んでいたらパッと電気が戻りました。

実は心細かったんです。
でも日本は深夜4時辺り。「きいて~」なんて言って反応してくれる人はいません。
かといって、レセプションに行ってホテルのひとと話すのも片言英語じゃ逆に疲れるだけ。もちろんフランス語はBonjourとMerci程度しかわからない。
仕方ないので部屋にいましたが、心細いわたしがいました。

(胃が痛い原因にまつわる、キッシュとスープ。美味しかったよ、キッシュは。)

今日地下鉄に乗っていたら、とつぜん大きな・荒げた声。
パッとその方をみると、同じ車両に乗っていた(恐らく)ホームレスの人が、誰に対してというわけでもなく叫んだようでした。

その男性の向かいに座っていた女性はすっと立ち上がり、わたしの横を通って男性から離れました。
するとこのタイミングで次の駅につき、乗り込んできた何も知らない乗客が、どかっと先程まで女性がいたところへ座りました。
ホームレスの人を刺激するんじゃないかなと思えて、気が気でならない。

わたしは地下鉄に乗る前に少し苦手なことと遭遇して胃が痛かったのですが、この一件の不穏さをしっかり受け取ってしまい、さらに痛みは強まり。

降りたい駅まではしばらくあるけれどいっその事次の駅で一度降りてこの電車を送ろうか。
そう考えていたらホームレスの男性がごそごそ動くのが見えて次の駅で降りようとしているのがわかったので、ドアまでの道を開けました。
それでもわたしの心臓はまだバクバクしていて、地下鉄を降りて地上に上がって空間がひらけた時に、すっとひとつ楽になりました。

(とりあえずここまで行っておいた、ルーヴル)

渡航前から考えるとここ一週間くらいひとりでいますが、
こういう時間がわたしには必要だなという感情と、誰かがそばにいたらいいのにという感情、両方を受け取っているんですが
いまは後者を強く感じていて。

停電のときだって、廊下から聞こえるのは不安そうな話し声。誰かと誰か、がいるから、話し声。
地下鉄のときは、ふと隣を見ればカップル、女性の肩を男性がぎゅっと握る。おでこに小さなキスをする。

わたしはひととの距離感のとり方が下手っぴで、それで失敗してきたから。迂闊になってはいけないけれど。
それでも、やっぱり、ずっとひとりではなくて、時に誰かといたいと思う。

明日は最後の滞在地、バルセロナへ向かいます。

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。