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毎日チキン料理が出てくる、チキンのアドベントカレンダー

 事の発端

1日目:コンビニのチキン(フライドチキン)

画面が茶色すぎる

 フライドチキンとは、鶏肉に小麦粉で衣をつけ油で揚げる料理である。発祥はアメリカとかスコットランドらしい。
 おそらくこの日が一番きつかった。詳しくはこちらを参照してほしい。

2日目:タンドリーチキン

今思うと、なんで切ってから漬け込むんじゃなく
漬け込んでから切ったのかが疑問である

 タンドリーチキンとは、鶏肉をヨーグルトやスパイス各種で漬け込み専用の釜で焼き上げる料理である。
 勿論そんな釜などないので普通に焼いた。個人的には材料さえ揃えられればお手軽にかなりのアベレージの美味しさを得られる料理だと思っている。漬け込んで焼くだけで美味しいのってズルだ。
 上の写真を見てわかる人はいると思うが、今回のアドベントカレンダーにおいては基本むね肉を使っている。単に安いからこうしているのだが、普通にやるならもも肉を使ったほうが食べ応えもいいのでそうした方がいいだろう。

3日目:チーズタッカルビ

あまりにも暴力的な見た目

 チーズタッカルビとは、鶏肉や野菜をコチュジャンベースの調味料で炒めてそこにチーズをぶち込んだものである。
 本来韓国ではタッカルビという料理が存在しており、チーズ自体はトッピングとして使うものらしい。2010年後半あたりで日本においてブームになった際、チーズを入れるのが本国でデフォルトになったと思われる。
 甘辛く味付けされた鶏と野菜、そしてチーズの相性はかなり良くてそりゃバズるわと思った。見た目もすごいし。そして、それと同時に年末までにめちゃくちゃ太りそうだと確信したのも覚えている。

4日目:水炊き

 某日、実家からこんな配給が届いた。

これの他に外の包みもあった

見るからに良さそうな箱である。
 開けてみると水炊きのセットが入っていた。スープと肉、加えてつみれのもとだったり〆ようのちゃんぽん麺まで入っていた。本来この日は別のものを作ろうと思っていたのだが、急遽変更することとなった。

前日までと違って色が白すぎる

 水炊きとは、鶏肉やその他の具材を水(+出汁)から炊き出した、関西や九州を起源とする鍋である。
 そうは言ったものの今回送られてきたキットはちゃんとスープがあった。まあ一から煮出してたらめちゃくちゃに時間がかかるだろうし仕方ないことだが。
 良さそうな見た目の箱からくる期待を裏切らず、非常に美味しかった。淡白な見た目に反して旨味がかなり強い。〆の麺まであっという間に食べた気がする。それくらい美味しかった。また食いたい。

5日目:よだれ鶏

バカなのでネギを散らしすぎ

 よだれ鶏とは、茹で鶏に辛めのソースをかけた四川料理である。
 中国では口水鶏というらしく、由来的にはマジで涎が出るくらいの料理だそうだ。調理方法は至ってシンプルで、鶏を茹でてからソースをかけるだけである。これがまあ美味しい。おそらく今回作った飯の中だったら、コスパを考えればトップレベルかもしれない。鶏むねで成立するのもいいところである。

6日目:鶏ごぼう

てらってらすぎてうまそう

 鶏ごぼう(チキンチキンごぼう)とは、鶏肉とごぼうを揚げ、タレトと一緒に絡めた山口県の郷土料理である。
 以前にも何回か作ったことはあるのだがマジで美味しい。自分が参考にしたレシピだと酢を使っており、それもまたアクセントになっている。そもそもごぼうが美味い。バケモンのポテンシャルすぎる(もちろん鶏もうまい)。

7日目:鶏肉のトマト煮

赤すぎる!韓国料理か?

 鶏肉のトマト煮とは……まあ表題のとおりである。鶏肉をトマトベースでいい感じに煮たものである。
 一応イタリアではカチャトーラというトマトを使った鶏肉の煮込み料理があるのでそれが由来かもしれない。家庭料理っぽい雰囲気だと思ったがまさにそうらしい。
 で、実際に作ってみたところかなり難しく感じた。いかんせんトマトの酸味をなんとかするのが雰囲気自炊勢としては厳しかった。改良が必要である。

8日目:カオマンガイ

ネギ散らしすぎ男 その2

 カオマンガイとは、海南鶏飯と呼ばれる、茹で鶏とそのゆで汁で炊飯した米を使った料理である。
 今回は鶏をそのまま炊飯器にぶち込んだため、実質炊き込みご飯の要領で調理した。調味料自体あまり入れた訳じゃないので米はやさしい味で、鶏肉を引き立たせるような美味しさだった。あとやっぱりタレが美味しい。飯ってタレなんじゃね?

9日目:鶏油と鶏皮チップス

いつもより黒いけどまあいいでしょうという気持ち

 鶏油とは、食肉加工の際に出た鶏の脂肪を用いて作られる油である。
 前々からやっていたのだが体型維持のために鶏肉を調理するときは皮を取り除くのがデフォルトだった。それで先代の鶏油が切れたのでいい機会だと精製をすることにした。
 とはいってもやることは簡単で、鶏肉の油と香味野菜を一緒に入れて火にかけるだけである。それだけで香り高めの油ができるのでまあやったほうがいいと思われる。

美味そうでしかない。

 で、その残りかすがこれ。普通に塩コショウをかけるだけで美味しく食べることができた。一石二鳥過ぎるので是非作ってみてほしい。

10日目:サラダチキン

まあ今回買ったのはグリルチキンなのだが

 サラダチキンとは、蒸し鶏を味付けした食べ物である。
 結局のところ本質は蒸し鶏なのだがこの名称は岩手県の会社によって命名されたらしい。そこからコンビニエンスストアをはじめとしたさまざまな店舗で取り扱われることとなった。
 なんといってもその脂質の低さが人気の理由ではなかろうか。小腹がすいた際に食べても罪悪感をあまり発生させない食べ物というのは、ダイエッターならずともつい手に取りたくなるものだろう。

11日目:油淋鶏

のっぺりしすぎて美味そうに見えないのが鶏むねのつらみ

 油淋鶏とは、揚げた鶏肉にネギとたれをかけた四川省の料理である。
 日本だと衣をつけて揚げるのが主流だが、本場だと衣もタレもかかってないストロングスタイルとなっている。実際に作ってやってみたのが、タレはシャバシャバするわ衣がサクサクにならないわで苦労した(鶏むねで揚げ焼きしたというのはある)。店のクオリティを思い知らされた。

12日目:親子丼

見た目はひどいが普通に美味いんです。信じてください

 親子丼とは、割下で煮た鶏肉を溶き卵でとじてご飯に乗せた丼ものの一種である。
 起源は一応日本らしいのだが、いつ生まれたかは不明らしい。まあ割下を使っている時点で日本発祥ではあるだろう。
 味はまあ順当に美味しかった。あんまり美味しそうな見た目をしてないが、しっかりと味のバランスは取れていた。飯なんて食えればええんや……

13日目:サムゲタン

肉に米がついているのが物撮り初心者であることを証明しているかのよう

 サムゲタンとは、鶏肉に食材を入れ込んで煮詰めた朝鮮の精進料理である。
 そうは言ったものの、そこまで本格的にやるわけもいかないので米と鶏を一緒に煮込むというレシピを採用した。そしてこのアドベントカレンダーで初めて鶏むね肉以外を採用することとなった。だってむね肉飽きちゃうし……
 ともかく初めて作ったにしては上手くいったような気がした。優しさに加えて食欲が進む味だったので、この記事を見ている諸兄も作ってみてはどうだろうか。

14日目:ヤンニョムチキン

こういう弁当の惣菜めっちゃ見たことある

 ヤンニョムチキンとは、ヤンニョムと呼ばれる甘辛ソースで味付けがされた韓国のフライドチキンである。
 韓国料理であるため味付けはタッカルビ同様コチュジャンが多めに使われている。使う調味料がほとんど同じなため、気分やつまみたい量に応じて作るものを変える、なんてこともできると思われる。私はそんなに器用ではないが……

15日目:バッファローウィング

決して手羽元のヤンニョムチキンではありません。信じてください。

 バッファローウィングとは、鶏肉の手羽に辛めのソースを和えたアメリカの料理である。
 とにかく、ソースの辛味と酸味が手羽元の唐揚げと親和性が高すぎてめちゃくちゃ美味しかった。単にソースを絡めて炒めるだけでも爆発的に美味しくなると思われるのでこれもかなり真似してほしい料理だった。これはガチです。

16日目:シュクメルリ

ほぼほぼシチューだが、恐ろしいほどのニンニクが潜んでいる

 シュクメルリとは、鶏肉をガーリックソースで煮込んだジョージアの料理である。
 一時期松屋で取り上げられたのを見て食べた人もいるであろう、曰く「ニンニクをいちばん美味しく食べられる料理」だった気がする。私は匂いのキツさに寛容なのでアホほどニンニクを入れたのだが冒涜的な美味しさになった。かなり食えるけど主に口臭がヤバくなりそうだった。

今回の最大の成果のひとつ

 ちなみにこれを使ったパスタがめちゃくちゃ美味しかったのでこれもまたおすすめです。

17日目:謎の肉

なにこれ。

 謎の肉……もとい、こちらはガイフォーイである。
 ガイフォーイとはタイで親しまれている鶏肉の加工食品である。桜でんぶの鶏バージョンというとピンとくるか人はいるのではないだろうか。茹で鶏を乾燥させて味をつけたものである。
 やること自体は単純なのだが難易度が高くて大変だった。特にむね肉を割く工程では、見ての通り大きいままで残っている繊維があるのがわかると思う。美味しいには美味しいのだが、もっとうまくやれたなあとは思った。

18日目:チキンナゲット

15ピースキャンペンを見過ごすわけにはいかなかった

 チキンナゲットとは、鶏肉をひき肉にして衣をつけて揚げる料理である。
 我々がよく目にするナゲットは普通に揚げてあるものがほとんどだが、家庭料理としては揚げ焼きの方がメインらしい。真偽不明の情報っぽさがあるので、知っている人がいたら教えてください。ちなみに限定ソースのガーリックバターステーキはすごく美味しかった。

19日目:水晶鶏

だからネギ多すぎだってば

 水晶鶏とは、中国で行われている調理法の一種、らしい。
 インターネット曰く、こういった料理が存在するというよりこういう手の加え方をするということらしい。それが日本において料理として見られているといった感じなのだろうか。
 正直な話、自分でやってみるまでこんな手間で食感が変わるわけ……と思っていたので食べてみてかなり驚いた。美味しいというより、おもしろかった。

20日目:ダージーパイ

なんか、違うくないすか?

 ダージーパイとは、台湾で食べられているフライドチキンの一種である。
 バカでかい揚げ物が中華街で売られていたり、SNSで話題になっているのをみたことがないだろうか。アレである。実際に作ってみて分かったのだが、味はともかく平らにするのにもうめちゃくちゃな労力がかかるのを思い知らされた。包丁でいくらか叩く程度じゃデカくならなかった。今度は棍棒を買います。

21日目:ジャークチキン

君写真と違わんか?色が薄い

 ジャークチキンとは、スパイスを使って鶏肉を焼くジャマイカの郷土料理である。
 メインを構成するのはオールスパイスであり、これが味の基本となっている。本当ならばその色が全面に出てもっと色が濃くなるはずだったのだが、なんか変な感じになってしまった。味は大丈夫だったがもっと見た目が良ければ、という思いは拭いきれない。勉強が要るなあと思うばかりである。

22日目:チキンアドボ

彩度を調整するとカレーっぽすぎるな……

 チキンアドボとは、お酢を使って煮込むフィリピンの鶏肉料理である。
 アドボ、という言葉にマリネという意味があるらしく、日本のお酢を使った煮物と感覚としてはかなり煮ている。今回参考にしたレシピは漬け汁と野菜の水分だけでなんとかしていたのだがいまいちピンとこなかったので野菜クズを煮出したスープを追加した。これが結構ハマったのでかなり良くなった気がする。みんなも野菜クズは貯めよう。

23日目:チキンカレー

見た目が美味しそうすぎるわ

 前置きに関しては本当にしょうもないことしか書ける気がしないので省略。
 見てわかるように今回はスパイスカレーを作った。最近あまり作ってなかったのでうまくいくか心配だったが概ね満足だった。スパイスカレー、めっちゃ美味いので作ってみてほしい。

24日目:鶏飯

ごちゃついてるが彩があるのでオッケー

 鶏飯(けいはん)とは、さまざまな具材と丸鶏のスープでご飯を食べる鹿児島県の郷土料理である。
 今回はベーシックに茹で鶏卵ネギ椎茸の甘辛煮で作った。前も一回作ったことがあるのだが椎茸の煮物の味がめちゃくちゃで台無しいなってしまったので、今回は上手くいってホッとした。見た目が面白い料理だしアレンジも効きやすそうなので、これも真似してほしいと思った。

25日目:ローストチキン

 ローストチキンとは、鶏を丸ごと焼く料理である。

これを、
こうして
完成!

 メリークリスマス!

感想

・鶏むねばっかだと飽きる
・味付けの分岐があるだけで結構レシピは似ている
・いちばん良かったのはシュクメルリのパスタ

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