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あなたは幸せですか?

あなたは幸せですか?
こう質問されたときに何と答えるのが正解かわからないが、大体予想できることがある。
それは、あなたが恋人に浮気された事を知った直後にこの質問をされたとしたらあなたは「幸せじゃない。」と言うだろう。
気分を晴らすために散歩をしていたら、後ろから声をかけられた。
とても可愛い女性の方だ。一緒にご飯を食べ、家に帰る。家に帰った時、あなたは幸せですか?と聞かれたら「はい!幸せです!」と答えるだろう。

何が言いたいのか。
あなたは幸せですか?と言う質問であなたが幸せかどうかわからないという事である。
この質問をもっと単純な質問に置き換えると、「あなたの今の気分はどうですか?」と言う質問になる。
このような、「困難な質問に対して、適切ではあるが不完全な解を見つけるための単純な手続き」のことを"ヒューリスティック"と言う。
例としては、コミュニケーションの中で多く用いられる例え話。
1回話し、相手がわからないと答えたら「例えば〜…」と言って話を単純にして理解しやすくするように説明するだろう。この単純さと引き換えに答えの完全さは多少犠牲になるが、全くわからないよりかは断然良い。
こんな感じであなたは日々、ヒューリスティックを活用している。

ある問題をどうしても解けない時、ある単純な問題に置き換えて解決しようとする。
こんな便利な思考にも注意が必要だ。それは、「単純な問題に置き換えた時、その単純な問題は元々解決したかった事から離れすぎていないか?」
と言う事である。
ヒューリスティックを使うことは良いが、その置き換えは元々の質問にフィットしていなくてはいけない。

そして、このヒューリスティック、認知的負担を減らすために行われているとされる思考なため、間違いを起こしやすい。特に、感情と絡んだときには。

あなたの好きな有名人が浮気をした。あなたがこの世で一番嫌いなものはゴキブリよりも浮気だったとしよう。
あなたはその好きな有名人を嫌いになるだろうか?
多分、あなたはその有名人を批判したくない。あなたは多分、このように自分に質問するのではないのだろうか?
「浮気ってなぜそもそも良くないんだ?」と。
浮気をした自分の好きだった有名人を嫌いになればいいだけの話なのに、嫌いになろうとはせず、なぜか浮気の善悪について考える。
この場合、解決するべき問題は、好きな有名人を今後も応援するかどうかや、他にもっと良い有名人を探すなどである。
しかし、感情が絡んできた時、解決するべき問題に取り組むのではなくあなたの納得しそうな結論が出る問題に置き換え、解決したいように解決する。結論は最初から決まっているかのように。
よって、あなたは浮気の善悪を考えたり、他の人も浮気なんかするからと言う簡素な理由でその有名人をこれからも好きでい続けるだろう。
ちょっと、浮気に関して許容範囲を広めたが実際自分がされたりすると怒鳴り散らかすだろう。それは、解決するべき問題について考え、解決できていなかった証拠である。
感情が絡むヒューリスティックはあなたたちを迷路に迷い込ませる。解決するべき問題が解決していない事にさえ気づかないのだ。

さて、白い服についた醤油ぐらい厄介なものにどう対処していけば良いだろう。
それは何回も言うように、まずは認知すること(大声で読み上げてほしい)。
そして、解決するべき問題などを紙に書いておくことだ。
そしたら、置き換えた単純な質問が元々の問題とフィットしているかどうかわかる。
感情が絡んできたら、どんな感情を持っているか認知しよう。
そして、できれば客観的なデータなどを使おう。または、もっと他に情報はないのか?と、自問し、情報収集をしてみよう。そうしたらある程度は対処できる。

今回は長くなったが、最後まで読んでくれた人には感謝する。
このヒューリスティックと言う概念、今後も出てくるので覚えておいて損はないだろう。
ではまた次回!


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