村上春樹を読む
私はハルキストではない
あなたもだ
でも彼の言葉になぜか惹かれ
自分の夢をみているような気持ちになる
ながいながい真っ直ぐな道を車で走るような
遠い水平線をただただ眺めているような
雨の音を聞いている夏の夜のような
そんな気持ちになれる
あなたが寝ていることが
私にとってとても重要で
それを事実として知る必要もある
ただあなたの部屋の秒針の音や
ストーブの音
そういう音がとても落ち着く
あなたが
ちゃんと存在していると思える
話している時はもちろん楽しい
私の眠れない夜に添えてくれる時間も
とても大切に思う
むしろその時間が一番私が自分の生を認識できている
かもしれない
なぜか
そんな気がする
痛みも苦しみも
偏頭痛もパニック発作も
全部受け止めて
夜に溶け込める
そんな気がする
70億分の1の私を見つけてくれてありがとう。