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あなたに出逢うために。

プラネタリウムに行ってみたい、
君と席を並んで星空を眺める。
本物の星たちはすでにこの世に存在しない遥昔の光だから、
現代技術により造られた偽物だけど確実に存在する光を胸に刻みたいと思うんだ。

もうすぐ七夕、
一年中いちばんロマンティックな日。
結婚記念日は七夕がいいとずっと思ってた。

わたしの家族のこと、
忘れたいけど鮮明に覚えている記憶のこと、
省略しながら、
できるだけ棘のない言葉を選んで、
泣き出さないように、
君に話した。
支離滅裂な話を君は黙って聞いてくれた。
そしてまるでわたしの代わりのように、
涙を流してくれた。

わたしは幸せです。
いつも誰かに助けられて生きてきた、
愛は足りていないけれども、
充分幸せな人です。
そうだと思ってた。
周りにもっと色んな酷い目に遭った人がいるから、
わたしの傷は絆創膏でなんとかなる程度だと。
みんなは手術しないといけないのに、
わたしは靴擦れ程度だと。
だからわざわざ誰かに見せる訳もなく、
自分で病院に行くのが最善だと。

君は優しい。
優しすぎた。
優しすぎて心配だ。
君の傷が君を優しくしてくれたんだろうと思った。
だから、
君を守りたいと思った。

一緒に泣くことしか、
話を聞くことしかできないと言ってたけど。
君は蜘蛛の糸だ。
少し大袈裟かな、
とにかく、それぐらい大事なんだ。


生まれてきて良かったかもしれない。

70億分の1の私を見つけてくれてありがとう。