『限りなく完璧に近い人々』マイケル・ブース
著者について
イギリスのフード・トラベルジャーナリスト。一読すると社会学者かと思うような鋭い視点からのユニークに富んだ文章がとても面白い。日本の食について取り上げた『英国一家、日本を食べる』は、人気となり日本でアニメ化されたということでぜひ読んでみたい。
この本について
デンマークに移住したイギリス人のマイケルさんが北欧の五カ国を巡って、その土地の人々の暮らし、文化について旅をしながら考察したのが本書。執筆のきっかけは、「デンマーク国民は、幸福度指数が世界で一番高い」というある年の調査結果を読んだこと。マイケルさんは、「なぜデンマークが一位?北欧の国々の幸福度が高いのは本当なのか?」という疑問を探求していく。
感想
自由でのびのびとして優雅でおしゃれな国。という北欧に対する勝手なイメージが崩れた。国民性は、どこか日本と似ている。北欧の人々は、ご近所さんや世間に対してとても敏感で、繊細なセンサーを張り巡らせている。思い出したのは、北欧の家具や食器類は日本でも人気が高いということ。シンプルでどんなシーンにも合わせやすいデザインは、和風の家や食卓にもすんなり馴染む。例えばおしゃれな食器メーカーで知られるフィンランドのイッタラといったブランドが広く日本で根付いて受け入れられるのは、日本人とどこか指向性や、性質が似ている人たちが作っているからではないか。。などと考えた。
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