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焙煎ログ記録機能付き改造片手鍋

前々から

焙煎時の温度と時間を計測したいけど、その為にはやはり本格的な焙煎機が必要になるし、高価だしなぁ

と思っていた。

今使っている器具

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アウベルクラフトの手廻し焙煎器では温度計を刺す場所が無いからログを取るは厳しい。というか、例え温度計を刺せたとしても、網だから、投入温(豆を投入する前の予熱)とかボトム(豆を投入し、予熱から温度が下がり切ったところ)を追いかけるのは厳しい。やはりお金貯めて本格的なの買うしか…

しかし、煎り立てハマ珈琲さんのYouTube動画で、片手鍋に穴を開け、ログを取れる温度計ぶっ刺して焙煎しているものを見つけた。「これだ!」と思い立った。

急ぎログを取れる温度計を探すも、これまた高価なものばかり。5万とか10万とか。ログをとる為とはいえ、片手鍋焙煎にそれだけお金かけるなら、その分本格的なの買う貯金に回すよ…みたいな。

それでも諦めきれず何日か探してみたところ、BBQ用品のジャンルで見つけた。

Weber iGrill mini

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本来は肉にぶっ刺して内部温度を測って生焼けを防ぐ為のツール。スマホのアプリとBluetoothで連動して、温度を示してくれる。アプリ内で温度と時間をグラフ化したログも取れる。肉焼きグリルの庫内温度も測れる様になってるから、300℃まで対応してる。価格も1万円弱。これならいけると踏んで、Amazonでポチッた。

本体はこんな感じでコンパクト

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アルミ鍋等も良さげな物を探していたところ、このブログにたどり着いたので、こちらと同じ鍋と鍋蓋を用意した。

自家焙煎『Teragishi photo Studio® 考案、鍋焙煎機道具』評その二『焙煎鍋制作と焙煎のやり方について』動画あり!! https://kouichi.teragishi.com/2020/02/18/coffee-roasting-2/

道具が揃ったので、ハマ珈琲さんに倣い、アルミ製片手鍋の底から1cm程度の所に穴を開け、温度計部分をぶっ刺す。

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温度計の位置確認の為に普段の焙煎量である生豆200g程度を投入

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底には接さず、生豆に若干埋もれる程度。良い位置。

出来上がったならばテスト使用しなければ、という事で、空き時間を使って焙煎をして、ログをとってみた。

使った豆は

ブラジル さくらブルボン200.1g

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温度計をBluetoothでスマホと接続して、鍋を予熱にかける。シティロースト程度の浅めの煎りに仕上げたかったので、高めの予熱をと思って180℃ぐらいにしようかなと思っていたが、予想よりも早く温度が上がって200℃に、空き時間を使っての焙煎だったので、冷ましてる暇がなく、火力を弱めて、ままよと生豆を投入。

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定期的に鍋を振りながらグラフを見る。投入後一気に温度が下がる。これ横軸が経過時間じゃなくて、その時の時刻なのがクセ。

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温度の下降は118℃まで。ここから折り返してまた温度が上がり始めた。この辺りから既に「予熱高すぎたな」って思ってた。ガラス蓋から見える生豆に少しコゲが見えるんだもの。予熱を下げるか、絶え間なく鍋を振るかが必要になりそう。後者はフィジカル的に無理。

4分弱でゴールドに。

1ハゼまで火力を落とさずに鍋を振り続ける。この時点で腕が疲れてきてる。

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そしてやっと1ハゼに到達。8分30秒程。

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ここからは火力を落としつつ、鍋蓋を開ける頻度も高めて急激な温度上昇を抑えるつもりで。結果としては結構温度下がってしまいましたけど。

2ハゼ直前での煎り止めを狙って200℃で火を止め、余熱を使って200℃強の所で煎り止め。

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仕上がりはこちら。

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200.1g→174.1g 焙煎指数1.1493

予熱の高さが仇となり表面にコゲがある感じで、焙煎度合いにしては色が暗め。鍋の振り方も甘かったか、ムラも出ている。

淹れて飲んでみた感じは柑橘系の明る酸味に後味でナッツの感じ。そしてコゲ由来であろう苦味。中まで火は通ってる様でエグ味は出てないから飲めなくはないけど、失敗感は拭えない。

ムラに関しては練度の問題もあるので、徐々に修正を加えるとして、コゲ方からして予熱は180℃でも高いくらいかもしれんなという感じがするので、高くても150℃程度までで止めておこう。

ゴールド迄の所も、もう少し緩やかな温度変化で持っていきたいので、火力を調整しよう。


この改造片手鍋がどの程度正しい数値を示しているかは数を重ねないと分からない事だろうが、数字が見れると具体的な改善案が考え易くて楽しい。もちろん、豆の色とか香りでの感覚的な判断も大事なのは承知の上で。

慣れでフィジカル的な問題をクリアすれば、できる事の幅が広がりそうな予感。

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