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事前参考/環境・循環型まちづくり/知って・行って・観て・会って@岩手県紫波町

10月31日(木)環境・循環型まちづくり/知って・行って・観て・会って@岩手県紫波町の事前参考情報をお届けします。

それぞれの土地に、それぞれの課題があり、それぞれの解決・改善提案がされている現場。今回は、岩手県紫波町を知って行って観て会って、紫波町から“分散型社会”のあり方を展望してみようと思います。
実際に現場を訪れてみて、各々が感じたこと・気づいたことや、紫波町の暮らし・自然と共生している雰囲気などを後日アップ予定です。

食料自給率170%・人口33,000人のまち、紫波町はどこ?

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・今から約65年前、1町8村合併(昭和30年/1955年4月)、平成大合併なし
・人口横ばい、世帯数微増、住宅地地価は少し上昇中
・農業が基幹産業:日本有数のもち米産地、山間部の傾斜地を生かした果樹生産地(岩手県内一番のぶどう、りんご、西洋梨など)、紫波もちもち牛、しわ黒豚など
・町中に10カ所の産直売所あり
・日本三大杜氏集団の1つ南部杜氏発祥の地、現在4つの造り酒屋あり
・環境と福祉のまちづくりに取り組む循環型のまちづくり
・紫波町の森林率57.8%:国有林5,100ha・民有林8,700ha(岩手県内77%山林)
・松くい虫(赤松)被害の激害地域のひとつ:松くい被害木を木質燃料として利用
・図書室があっても、図書館がなかったまち
・今から約20年前(1998年/平成10年)、住民が建設費の一部を寄附として出し合ってできた請願駅・JR紫波中央駅(JR東北本線)完成も、駅前の広大な町有地は約10年間放置状態
・人望のあるブレなかったトップリーダー!りんご農家の親父さん、運送会社企業人、二葉運送オーナーの藤原孝前町長の存在
・草ボーボーの土地の開発について町長へ進言した岡崎正信さんの存在。2002年/平成14年Uターン、当時は黒船が来たとも言われた?!  

紫波町の主な政策
・循環型まちづくり(平成12年/2000年〜)
:これからの100年を視野に入れた新世紀未来宣言発表
:住民、事業者、市民団体、行政が一体となった循環型まちづくり
・協働のまちづくり(平成17年/2005年〜)
・公民連携によるまちづくり(平成19年/2007年〜)
岡崎正信さん 
紫波町オガールプロジェクトにおける公民連携:日本建築学会業績賞受賞(2018年/平成31年)
“建築家以外が受賞できたことに驚いている。地域を助ける建物が評価された”
“民間主導の公民連携の考えを貫き、おごらずに運営していきたい”
“人口減少で悩む町外でもオガールのプロセスを生かしてもらい、夢を持てる地域づくりに貢献したい” (岩手日報2018年/平成30年9月3日)

自然との共生・紫波町の森林資源の有効活用

・ 資源の循環/紫波町産木材使用、植林
・ 経済の循環/紫波町産木材使用、町内の大工が建設、町経済の活性化
・ 技術の伝承/技術の活用、ベテランと若手のペアで作業

すべては子供たちの未来のために、 紫波町の循環型まちづくり(平成12年/2000年〜)

・紫波町にある資源を有効に活用しながら外になるべくお金を出さない
・町民まちづくり委員会「環境を守りながら、どういうまちづくりをしていこうか」
・小中学生3,000人による「100年後の紫波町」作文
・エコ産堆肥、安心安全な堆肥から安心安全な産物
・公共施設は全て紫波町産材を使用
・学生や地元企業への意識づけ
・町民が選ぶ、山かイオンか

大手電力会社に任せっぱにしない地元民間企業によるインフラづくり

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地域冷熱供給を行うエネルギーステーション(民間民営:平成26年/2014年7月供給開始)

・東日本大震災以前から構成されていた紫波町のエネルギー供給計画
・石油やガスのかわりに、木質チップ焚温水ボイラー(岩手県オヤマダエンジニアリング製 500kw 1台:水分が残っている生チップも燃焼可能)と吸収式冷凍機(404kw 1台)を主な熱源して地域内熱供給を行う施設
・エネルギーステーションで生み出されるのは電力ではなく、温水(熱エネルギー)のため、発電所とは呼ばれない
・1箇所で熱を作り分配するインフラ整備
・紫波町産木質チップ燃料による冷暖房・給湯用の熱を紫波町役場庁舎、オガール施設・オガールタウンへ供給(地下配管を通じて供給)
・地域でのエネルギー効率向上、各自がボイラーなどの熱源を持つ必要なし

紫波町の工務店が紫波町産材で建てる紫波型エコハウス、地産地消と技術継承促進オガールタウン 

エコハウスモデルハウス設計・建築家竹内昌義さんの言葉
“何のためにやるのか:紫波町人口約3万・1万1千世帯、既存の家の断熱改修が今後出てくるところで、その練習という位置付け”
“暮らし方を選ぶことが社会を変えるし、変えたいと思ったら暮らし方を変えようよという話”
“エコハウスは、エネルギーを使わないだけでなく、壁の温度、床の温度、天井の温度が一緒になると、身体が実際に楽だという原理(エクセルギー理論)を応用”
“「紫波型エコハウス」を選ぶことと次世代に引き継ぐ賢い選択”
日詰二十一区(平成25年10月~6期に分けて宅地全57戸分譲開始)
日詰二十一区分譲住宅全体に関する条件

・ 建築条件付土地売買(建築事業者指定採用:紫波町内13社=地元企業施工と資金の地産地消、地域経済活性化)
・ 紫波型エコハウス基準を満たす住宅(年間暖房負荷・相当隙間面積・構造材80%以上を紫波育ちの木材利用)
・外壁の30%以上に木材を使うことを推奨
・オガールタウン景観協定のもと、暮らす人たちが景観の一体感と自然と調和したまち並みづくり、住環境を育む

紫波町産のものや技術が風土に溶け込む、やさしい住まいを実現するためのお手伝い

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紫波型エコハウスサポートセンター(木造建築と木質バイオマス利用:平成26年/2014年6月開設)

・健康で省エネルギーな住宅普及を目指し、町内一般住宅の住宅性能向上や省エネルギー設備機器の導入などのコーディネート相談窓口
・町産材の使用や断熱・気密性能向上など、まちの定めた基準(紫波型エコハウス基準)を満たした施設
・極力ムダなエネルギーを使わない住宅:燃料費が少なく、室内の温度差が極めて低い家
・三層ガラスや断熱材の厚さなどで断熱性を高めたエコハウス
・外壁の30%以上に木材利用推奨(景観の一体感)
・ガラス断熱性能体感BOX:普通複層ガラス、LOW-Eペアガラス・アルゴンガス入り、トリプル

紫波町を象徴する風景は、オガールだけでなし! 次世代につなげる森林整備活動と木を切る技術継承

菅原和博さんの言葉
森林循環アドバイザー/岩手県指導林家/岩手中央森林組合理事

“藤原前町長の前の前の前から、水脈のように「林業は大事だよ」と流れ伝えられているんだよ”
“今の紫波町があるのは、長い歴史があるから”

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紫波町農林公社チップ製造工場@紫波町農林公社(H23年4月設立)

・循環型まちづくり施策を基本とした有機資源・森林資源循環施策により基幹産業である農林業の振興を図る
・間伐材に加え、松くい虫被害木もチップとして有効活用
・拡大していく松くい虫被害木処理を進めるため、移動式チッパー(オーストリア製 STARCHL)を町が導入
・原料原木調達(1,550t/年間 平成29年)と木質燃料用チップ製造供給、薪加工販売
・町の第3セクターのラ・フランス温泉館へも供給X
・間伐材運び隊(町内の3〜5団体が主に搬入)からの林地残材や間伐材など(2m材)受入:6,000円/t相当(現金1,000円+町内で使えるエコビークーポン券5,000円)
・素材生産業業者からの森林整備による搬出材や町内処理木の受入

64年間地域を支えた自転車屋さんからAZUMANE倉庫へ(農村イタリアンレストラン Pasta&Store)

・紫波町観光の発信拠点
・地元では“こたつ山”との愛称で呼ばれる紫波町のシンボル標高928mの東根山の麓に広がる田園地帯、美味しい湧き水が出る水分神社のある水分地区で64年間地域の自転車屋「藤原輪店」が所有していた倉庫を改装
・地元農家から直接仕入れる紫波町産の旬の食材を紫波町に合った方法で、紫波町で食べる(お店提供の食材9割が紫波町産)
・区画で畑を買い取り、希望する作物も作ってもらう:小規模農家も安定した収入が得られ、紫波の田園風景を次世代に残すことにもつながっている

◯参考資料
岩手県紫波町 
藤原町長と紫波町が取り組む「循環型まちづくり」(紫波町役場企画課地域開発室 20131119)
岩手県紫波町・オガールプロジェクトUターン青年と経営者町長が塩漬けの町有地再生に挑む(DIAMOND Online20120629)
・~すべては子どもたちの未来のために~ 紫波町の「循環型まちづくり」
  (岩手県紫波町産業部環境課H23年8月)
・まち人 OGAL(オガール)
 (紫波町企画総務部企画課公民連携室・オガール株式会社 H29年6月)
紫波マルシェ来場者200万人 開店6年5ヶ月(岩手日報web 20181107)
・オガールプロジェクト オガール紫波株式会社
紫波中央駅前都市整備事業~オガールプロジェクト~
地域活性化総合特区(仮称)に係る提案及び必要な取組・事業
補助金に頼らない新しい公民連携の未来予想図 岩手県紫波町「オガールプロジェクト」
集まって暮らすことの意義(The Future Times7号 H26年)
・「食」と「ツーリズム」で紫波の農業を盛り上げる!食が繋ぐ地域の未来「AZUMANE TOURISM プロジェクト」始動!
( いしわり−岩手をもっとおもしろく! 岩手発のクラウドファンディング)
・紫波の旬菜、食べに来て レストランAZUMANE倉庫開店( 岩手日報WebNews 20181002)
・岩手・紫波の野菜召し上がれ 倉庫改装しレストラン開店へ(河北新報20180804)




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NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム(NSP)が運営するnoteです。NSP新しい取り組み/知って・行って・観て・会って/ひとりが社会のために 社会が一人のために。 https://nsp-adventures.studio.design/
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