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経験値の積み上げ

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業の中で経験してきたことについて記します。

就職し仕事を初めてから色々な業務をしていくことになるが、将来の経験値の積上げになるように自分自身の行動力と業務をコントロールしていくことが必要になる。そして、どこでも再現性があるスキルを身につけることで人生を充実したものにすることが出来る。

最初は自分が何に向いているのか、何が出来るのか?
当然よく分からないと思います。
白紙の状態からスタートすることになるが、いろいろと体験/経験していくうちに次第に分かってくることになる。

配属された職場の上司や先輩などから業務指示がされる。
ここで、指示されたことをただ単に業務をしているだけでは自分が何に向いているか、何が出来るのかが分からないままになる。いろいろ経験していく中で自分なりに考えて行くことが必要です。

自分の仕事を通して業務の流れ、業務の意味、成果物とその活用、組織の役割、組織間の連携、製造なら投入から出荷まで、何をどこでどのような業務があるのか、などの大まかな全体を掴むことで自分がどこの何を業務として行っているのか?の視点を持つことで、段々と何がしたいのか分かってくることになる。しかし、この視点を持って取組む者は非常に少ないと思う。
別な言い方をすれば部門長の視点を持つことが肝要となる。

入社して当面は色々な業務を体験すべきですが、なかなか配属先が自分の意志で変えることは出来ないと思いますが、担当業務だけにとらわれず周囲の業務に目を向けて情報を集めることで自分の業務に生かせるように成ってくる。

これまで見てきた人達の特徴として年齢とともに行動が固まる、業務が固定化してくる人達もいます。新しいことに取組む意欲も薄れ、同じ業務を何十年も継続している。そのまま、ほっておくとこれしか出来ない人の出来上がりとなる。

職場には大体以下のふたつのタイプ分類なりますね。
・担当業務しか行わないタイプ
 これまで指示された業務以外行わない
・担当業務以外の仕事を受けるタイプ
 忙しくても知識や経験値を積上げる行動をする
これらふたつの分類になるが、後のタイプは時間とともに複利でスキルが上がってくることになる。必然的に出世する。

事例、とある製造部門の課長
担当職場で品質問題が発生した時の対応
『それは、技術部門の問題なので技術課長に対応を依頼しました』

また別問題発生時は
『装置に起因する問題なので、生産技術課長に対応依頼しました』

また別問題発生時は
『対策するためには、設備負荷が増大して対応出来ません』
で、どうするの?
『・・・・』

また別問題発生時は
『品質保証部門は何かやってくれないのですか?』

これまで、6ヶ月間に同様の客先クレームが3件あるが今後どのように対策するの?
課長『・・・・・・』

この事例のような対応する課長がいますね。
部門長でありながら責任者としての自覚のない管理者。
自分の仕事は、誰かに連絡するのが課長の仕事と考えている。
自分は、何もせず。(このような課長に限って、プライドが高く仕事が出来ると思っている)
これは指示されたことだけをやって管理者に成った場合にこうなるパターンの典型。

本来ならば、課長として製造品質をどのように改善していくのか?
製造品質を自分達でコントロールしていけるようにすることを考え実行していくことが本業なんですがね。
当事者意識を持って行動することで必然的に経験値を積上げることが出来ることになるのですがね。(考えて行動する)

中小企業ではよくあるパターンで、課長の業務がはっきりしていないことが原因のひとつなっている。
課長の仕事はマネジメントをすることだよと言われても、では、マネジメントとは何をするの?
となるのが落ちなんですね。
中小企業では組織機能としての役割、目標値、実績管理などあるようで無いのが現状となっている。ここが中小企業の弱いところである。
大企業なら組織の役割が明確に定義されていることと、それまでの文化が構築されてるので課長職は何を目標としてどのようなマネジメントを行い結果を残すのか?となる。成果に対するフィードバックの人事評価制度も確立されている。

忙しくても業務を引受けることで、どうしたら出来るか?と考えることになる。そうすると、工夫したり手順を考えたり協力できそうな人と交渉したりと行動することになる。こうしたことで経験値を積み上げてスキルを上げていくことになる。
こうしたことを理解しない残念な人達がいる。

まとめ
経験値を積上げるには自分から飛び込んでいかないと積上げることは出来ないと思います。経験を積むことでスキルが上がり役職など責任あるポジションが結果的についてきます。そうして役職が上がるにつれ、発言の重みが変わってくるのも自覚することが出来る。こうして再現性があるスキルを身に付けると、市場価値が段々と高くなる。そして人生の選択肢も増えて展望も開けて来ることになる。

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