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古い価値観の押売り

これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。

社歴の長い企業には、古い価値観が残っているものです。
いわゆる風習化したようなものが残っている。
目的が何だったか忘れて、古い価値観を押し付けているものがあります。

毎日会社入口に一定時間、役員メンバーが立って出社従業員に挨拶

役員メンバーが従業員に挨拶することによって、上下の階層間でコミュニケーションやつながりを構築しようとする意図があるのです。従業員は役員メンバーに直接顔を合わせる機会が少ないこともあり、挨拶を通じて相互の存在を認識し、コミュニケーションや親しみやすい環境を作っている。
これは、ひとつの信頼関係を構築していることになります。

しかし、会社入口に役員メンバーが立って出社する従業員に挨拶する状況は、一部の人にとっては役員の古い価値観の押し付けのように感じられているのです。結果的に、挨拶の意図が単なる社会的なルールや儀礼ではなく、上から目線を強制することになっている。

役員がいなくなることを待ってから出社する従業員も存在する。こうしたことから朝の挨拶は、一部の従業員にとっては望ましくないやり方と感じているのも事実なのです。

そもそも、 挨拶は人々の自発的な行為であるべきです。従業員が朝の挨拶を行うかどうかは、個人の自由意思に委ねられるべきです。
強制や圧力によって挨拶を行うことは、本来の意味や効果を損なう可能性が
あるのです。

人の受け取り方は、千差万別です。
挨拶は、
・気持ち良くと受け取る者
・面倒くさいと思う者
・朝からうざいと思う者

役員や上司は、挨拶に関して柔軟な姿勢を持つことが重要なのです。
挨拶の行為自体は重要であり、他者とのつながりやコミュニケーションを促進する効果があります。しかし、その実施方法や意図には常に配慮が必要なのです。古い価値観の押し売りに対しては、柔軟な思考や対話を通じて、より包括的で多様な社会や職場環境を築くために違った方法を選ぶことが必要です。

ホスピタルアート思想を取り入れる
欧米では20年以上の歴史があるものです。
ホスピタルアートは、医療環境において患者や医療スタッフの健康や心の癒しを促すために使用されるアートの手法です。
この思想を、職場環境にアートを活用することで、従業員の自発的な行動やコミュニケーションから挨拶の意欲を高めることに使うのです。

無機質な職場環境に、ホスピタルアートを応用した環境整備
職場の共有スペースや食堂、休憩室、会議室に、アートや写真の作品を展示する。色彩豊かでポジティブなメッセージを伝える作品や、社員が自己表現できるようなイベントを取り入れることで、従業員の心を癒しや、コミュニケーションのきっかけを刺激する。

展示会
従業員に対して展示会を開催し、作品を選出して展示する場を作る。誰でもスマホで写真を撮っているので、このようなイベントは従業員の創造性を称え、共有する場を提供するだけでなく、挨拶やコミュニケーションの機会を生み出すこともに繋がります。

メッセージ投稿
アート作品や写真に、励ましやポジティブなメッセージ投稿を取り入れる。
壁や共有スペースに掲示するインスピレーションを与えるメッセージや名言を追加提案することで、従業員の意欲やモチベーションを高めることができます。

リラックス効果
ホスピタルアートの一部には、リラックス効果をもたらす自然の風景や穏やかな色彩が含まれています。職場環境でも、アートや写真を通じてリラックス効果をもたらすことができます。例えば、子供や動物、水の流れや自然の風景を描いたアート作品や、柔らかな色調の絵画を採用することで、従業員のストレス軽減やリフレッシュ効果を促すことができます。

ホスピタルアートを応用した職場環境は、従業員の自発的な行動や挨拶の意欲を高めるだけでなく、創造性やポジティブな雰囲気を醸成する効果も期待できます。自然にコミュニケーションができる環境を作ることになります。

まとめ
これまでの古い価値観の押し付けから脱却することが望ましいと思います。職場環境にホスピタルアートを取り入れることで、従業員の、ポジティブな雰囲気やチームの結束力を生み出すことに繋がります。ホスピタルアートの応用によって、より魅力的な職場環境を構築し、従業員同士のコミュニケーションを向上させることが期待できます。
コミュニケーションを通じて信頼は時間をかけて築かれ、形成されていくことになります。信頼は他者に対して信用できることや安心できることを意味し、自然と挨拶できる関係になります。信頼関係の構築は時間と努力を要しますが、その価値は非常に高いものとなります。

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