舵取りすること

人は生きていく中で、それぞれ転機に何回も出会います。起こっているタイミングは同じでもそれを感じる人が違うので、みんなが同じ転機を迎えているとは限りません。

私も転機だらけです。
・教職員を目指すが教育実習で挫折
・新卒で地元を離れてホテルマンになる
・結婚、出産
・パートタイムで教育サービス業で働く
・離婚
・別の教育サービス業ではたらくが業務縮小で部署がなくなって退職
・全くの畑違いの部署で勤務開始
直近だと働きながら資格取得のためスクールに通ったことも転機といえるかもしれません。色々ありすぎて記憶の彼方になっているものもあると思います。

転機の種類

転機には以下のようなことがあります。

予測していたこと
（就職、結婚や出産など）
予測していなかったこと
（病気や失業など）
期待していたけれど起こらなかったこと
（進学すると思ったが落第、昇進できなかった、良きパートナーにあえていないなど）

それから、あなたが転機の中のスタート地点にいるのか、途中なのか、もうそこを越えるところなのか、位置把握をすることも大事。

転機なんだ、とまずは認識すること。
そうすれば、それを乗り切るための資源の確認、戦略を立ててその後の計画を立てることや、その変化を活かすことが出来るようになってきます。


転機を受け止めて、段階的に乗り越えていくには、4つのリソース（資源）が必要だと言われています。自らの力でその転機をコントロールするための装備と言えるでしょう。

4つのリソースとは（4S）

状況（Situation）
まずは自分にとってその転機がポジティブなものか、ネガティブなものかを確認します。
ネガティブなものであっても場合によっては仕方ないと思います。（結論だけ先にお伝えすると変化をポジティブに捉えられる方が転機を乗り越えるという意味では楽かと思います）

自分自身（Self）
自分ってどんな性格か、何が強みなのかを知る。反対に弱みを知ることで強みが見えてくることもあります。レジリエンスのところでもちらっと出てきましたが、似たような経験が過去にないか振り返るのも良いかもしれません。それも立派な自分の持っている資源です。


支援（Support）
家族や友達、知り合いや、専門のサポートなど、自分をフォローしてくれる外からの資源はどんなものがあるのか知ることが大切です。転機によって頼る先も変わってきます。

例えば転職であれば友達の意見もひとつではありますが、第三者の外部サービスから客観的な意見を聞くことやエキスパートのアドバイスを聞くことが有効かもしれません。どんな外的な資源があるか調べておくと良いですね。

戦略（Strategy）
ここまでで自分の置かれている状況、自分のこと、フォローしてくれるところを確認しました。ここからはその装備をつけて、どう変化に取り組むか、作戦会議です。

作戦には色々種類があります。

たとえば、最初に起こった出来事を作り替える作戦です。嫌だなーと思った出来事を無かったことにする。例えば「転勤による引越し」というイベントに対して「引越をやめてみる」、「辞令を断って元のところに居続ける」ことにより無かった状態へ戻す、というのも一つですし、自分の中で納得できるところ（マイカー通勤を許可してもらう、とか）見つけることもできます。


それから、その転機のイメージを変える作戦です。例えば、「受験に失敗した」いう転機は、ほとんどの場合、つらい出来事ですよね。
しかしこれを「じゃあ、あと一年あるから次の年度は別の大学へ挑戦してみようかな」と再チャレンジの機会が得られたと意味づけるとその出来事の意味は変わってきます。


あとは何もしないでおく、という作戦も良いかもしれません。時の流れに任せることで周囲の状況が変わりることがあるからです。そのかわり、周囲の状況を自分からよくチェックする姿勢が大切になってくるので、実際は何もしないのではなく、「観察している」が近いかもしれません。


私たちは生きていく中で、色んな転機を通して変化し、経験を積んでいく中でより自分のことを知るチャンスがあります。ただしこれを悔いのない選択にするためには、自分が納得することが大切だと思っています。


色んな作戦の中から「自分で選ぶ」こと、そのためには自分のことをたくさん知る必要がありますよね。他の人のことはよく知っていても、自分のことはよく分からないことってあると思います。できれば時間を確保してじっくりと向き合いたいですね。

もちろん1人だけでそのステップを踏む必要はありません。誰かに頼ることも大切な選択です。頼ることが悪いのではなく、頼りっぱなしにならないこと、あくまで自分が舵取りをすることがポイントかなと思います。

私と子供の好きな本の中に、
「きみの人生はきみだけのもの。ほかの誰にも責任はとれない。だから、人生という船の舵から決して手を離さないように」という文があります。

あなたの人生が自分の納得したものになりますように。

ここまでお読みいただきありがとうございました(*´꒳`*)