「自由民主党総裁選」から感じるこれからの社会

日本リサーチセンター広報室長の小宮山 学(こみやま まなび)です。

実質的に日本の総理大臣を決める自由民主党の総裁選が
9月29日(水)に行われ岸田文雄さんが新総裁となりました。
今回の総裁選は論戦で候補者の人となりが、かなり露見していました。

マスコミ報道の不確かさもかなり目立ちました。
今までのパターンを駆使して今回の結果を読み解こうとする限界が示されたとも思います。

政治家として主導権をとるため、勝ち馬に乗っていくのは当たり前の行動です。その時に、大義となる決め手が無く、自分にとって最も有利な候補は誰かということだけが投票根拠となるので、日々の心の揺れ幅が大きかったのでしょう。

政治の世界は社会の縮図であり、政治の世界が変動した後、社会が同じような状態になります。冷静に考えれば当たり前で、政治家が法律・制度を主導し、その後の社会を創るからです。
ということは、みんなに人当たりのよい良識的なタイプがリーダーになって何年か経過していくということになります。その間に次代のリーダーの成長を待つという社会。よって大きな社会問題の根本的解決はあまりされません。
小さな不満は多々あるが群衆自ら行動を起こして変えていかねばというリスクを負うほどでもない。
小さな不満を解消するため新しい風と称してリーダーは短期間で変わっていく。
日々の状況を大きく変えることにはつながらないので、同じような日常が淡々と続いていきそうです。


さて、当社の立場でいえば、「今までのパターンを駆使して今回の結果を読み解こうとする限界」の部分は大チャンスです。
かつ、この限界は人の心の揺れが巻き起こしていることにも注目です。

当社は、週1回人間の気持ちの変化を測定しています。いわゆる「マインドトラッキングのログデータ」です。
この心の変化を継続的に測定しているデータを使って今までのパターンとは違った予測モデルを開発しており、いくつかの企業との取り組みも始まっています。

予測シミュレーションに懐疑的な人は多々います。
懐疑派は「当たらない」と主張しますが、それは期待値が違います。
シミュレーションは当てることに意味があるのではなく、シミュレーション結果に対し議論をして、将来をみんなで考え続けることに意味があるのです。
大胆にいえば、機械が正しい予測をしてその通りになるのであれば、人間として生きていく面白味も意味もないと私は思います。

ビジネスイノベーションセンター(BIセンター)は、次の社会を創るためのヒントをデータを通じて提供していきたいと考えています。
●60周年記念動画「ビジネスイノベーションセンター」
 https://note.com/nrc60/n/n7c652bf1e3d2

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