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ep.13 自分で自分が決めた型にハマることで安心する話



確か、私が認識している中ではここ数年の話ですが、
お化粧となると"イエベ" "ブルベ"、お洋服となると"骨格ウェーブ" "骨格ストレート" "骨格ナチュラル"、最近はそれだけでなく、詳しくないのですが、フレッシュやエレガント、などの顔タイプなどの型も出来て、ファッション&ビューティー業界が、その型に当てはめながら


「このタイプの人にはこういう色が似合います!」
「このタイプの人はこの服を着ると優勝します!」


というように謳って商品を売り出すのを巷で目にすることが増えました。



自分に似合う色味や服の形が分かる。
便利になった反面、生きづらくなったなぁ、と時々思います。10年前は化粧品コーナーで イエベ向け!ブルベ向け!なんてポップ貼られていなかったよな……と。
イエベやブルベ、骨格タイプという言葉の知名度が上がるまでは、各々自分の感覚で、これは似合うな、とかこれは似合わないな、とかはあるものの、今より意識せずに自分の好きなものを気分で買えていたんじゃないでしょうか。




似合うかどうかは結局は自分が決めることだから、型にハマらずに自分が好きなら誰がなんと言おうと好きなもの買っていいんだよ!
と、自分にも、他人にも言いたくなります。


とはいえ、自分もしっかり型にハマりたがっている部分が否めなくて、



正解がないメイクの世界やファッションの世界の中で自分に相応しい型にハマることで、私はこのタイプ⇒だから⇒これを選べば間違いない みたいな "より正解に近い道筋"を示してもらっているのも事実です。

社会の中で恥ずかしくない、それなりにやっていけるような道筋を 型に自分を当てはめることで見い出せている。



実際骨格ウェーブのイエローベースな私は、コスメを買う時は 肌に合うから、と無難にオレンジやブラウンを選ぶし、結婚指輪もイエベだから黄色い方が肌馴染み良いんだよね、と言いながら プラチナではなくゴールドを選びました。バリバリ型にハマりにいっています。
数年前までは頭にイエベブルベが過ぎることなく、なんか可愛いから!という理由だけで青みピンクのチークを買えただろうに、今じゃ勝手に自分で自分に制限をかけて「イエベには似合わないから〜」と手に取ることすらしなくなってしまいました。
私もしっかり染まっているじゃん。




少し話は変わりますが、先日友人としたやり取りでも、自分たちは無意識に勝手に決めた型にハマりたがるところがあるぞ、となった話をさせて下さい。


最近、コーデの差し色に使いたくて、可愛い真っ黄色のトートバッグを買いました。

大容量かつ差し色になってコスパ想像以上でした



友人に見せたら、ちょうど真っ黄色のトートバッグを探していたらしく、どこで買ったか聞かれたので教えたのですが、


友人「なんかトート以外のバッグ欲しいんだけど、結局自分のキャラに合わないとか服似合わないとかでトートしか買ってない。打破したいけど出来ない。」


と言っていたのを聞いて、分かるなあ、と思いました。
その原理で言ったら、私は自分の中でオフィスカジュアルにもなりそうな、いわゆる上品なお姉さん みたいな格好やバッグ、パンプスは一切似合わないし、パステルカラーは自分で服を買うようになってからは一切身に纏ったことがないです。これは別に誰かがそうしろ、と言ったわけではなく、何となく "自分じゃない" という感覚があって、勝手に避けているのです。



私「その感覚わかる。全部自分が勝手に決めた枠だけど、その枠から出られないみたいなやつ。第三者から見れば、そんなことないよ!って感じなんだけど、他でもない自分が許さないんだよね」



友人「そうそう、自分の中にその文脈がないというか。そんな感じ」


イエベ、ブルベだの骨格だのの広告を見て、型に当てはめて生きづらいな〜と思っていたけれど、実は案外型を用意されていなくとも、自分で勝手に型を作ってそこに収まることで自分のキャラや雰囲気をカテゴライズしがちではないか、そう気づきました。


「似合わないからさ〜」←これ、誰に言われたの?
他者に言われた場合もあるかと思いますが、大抵は自分の感覚で、多分周りはそこまで思っていなかったりするやつ、あるあるですよね。
型にハマると自分がこの先選んでいく色味や服の系統の道筋が何となく分かって安心するから、自らをこんな感じ、という型にはめてしまうんだなぁ、と思いました。




とはいえ、やっぱり骨格が合っていなくとも、こういう服が着たい!だとか、肌色には合わないかもだけれど、たまにはこういう色味のお化粧がしたい!と思うことは自由で、結果が納得いかなかったとしてもそれを試してみるワクワク感 みたいなものはずっと持ち合わせていきたいな、と思います。

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