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SDGsワンデイユースキャンプ~フィールドワークとダイアログで仲間づくり~

2023年3月4日、おかやまSDGsユースの集い2023「SDGsワンデイユースキャンプ~フィールドワークとダイアログで仲間づくり~」を開催しました!

今回はイベントタイトルの如く会場をキャンプ仕様に装飾し、イングリッシュキャンプのように、みんなで少し詰めてお話や交流ができる機会にしました。
※キャンプ用品は学生の有志の方に貸していただきました!

会場の様子

10時から16時までの丸1日プログラムの進行は、SDGsネットワークおかやま若者部会の運営に関わっているd4の長野紘貴さんが務めました。
主催者の岡山ESD推進協議会のあいさつから始まり、若者部会代表の井口陽平さん(NPO法人若者応援コミュニティとりのす 代表理事)の趣旨説明の後、参加者同士の自己紹介を行いました。
初めて会った人同士、自然に笑顔で話ができて、緊張がほぐれていきました。

自己紹介

自己紹介でウォーミングアップした後は、長野さんによる「SDGsとは?」でSDGsの基本をふり返り、岡山で具体的にSDGsに取り組む参加者による取組紹介がありました。
取組紹介は3分ずつと短い時間ではありましたが、環境・ジェンダー・子どもの貧困・キャリアなど、さまざまな分野の取組が紹介され、岡山のユースの層の厚さを感じました。

SDGsとは?
取組紹介

その後は関心の近そうな人同士で4~6人のチームをつくりました。改めて自己紹介を終えたタイミングで昼休憩を迎えたため、多くの参加者がチームで昼食を楽しんだようです。
コロナ禍以降、何にも縛られずに交流できる時間をつくるのが難しかったため、楽しそうに過ごしている様子を見て改めてこうした余白をつくることの大切さを感じました。

カメラ係(ボランティアスタッフ)も楽しみました!

休憩明けはいよいよフィールドワークです!
高校生・大学生・若手社会人が混ざった6チームが会場周辺のSDGsを探しに出かけました。
SDGsを探そう!と歩いてみると、普段は感じない、見えていないことに気付くものです。それを同じチームの人と話してみたり。家族や友だちとはなかなかしない会話をする時間にもなりました。

フィールドワークの様子①
フィールドワークの様子②

約1時間のフィールドワークを終えて、どんな気づきがあったのか、チームそれぞれのカラーで模造紙にまとめて、発表しました。
その話題を元に、参加者一同でSDGsについて「深める」ダイアログの時間に移りました。フィッシュボールという手法で、内側の円に座っている人が話をし、外側の円に座っている人は内側で話されていることを聞き、じっくりと考えるやり方です。

模造紙作成中
発表

ダイアログは、まさに「深める」時間になりました。
話題の中心はジェンダーについて。フィールドワークで、いわゆる典型的な家族像を反映しているマネキンの様子に関する話題があったことがきっかけでした。
日本の身近な状況から考える人もいれば、世界、特に発展途上国の状況を踏まえて考える人もいました。
・ジェンダー平等ってあり得るの?公正であることが大切ではないか?
・LGBTと言われて久しいが議論は男女二元論の中でなされていないか?
・世界と日本では状況が違うのに同じ目標を見ていて良いのか?

「SDG5. ジェンダー平等を実現しよう」
この言葉が考えさせるもの、話したいことがたくさんありました。

ダイアログの様子

話は白熱して、鋭い意見なども出てきました。話の流れについていくのがやっとという人もいたと思います。
いろいろな背景をもつ人がいて、それぞれの立場から疑問や意見を述べ合う。新たな疑問が生まれてモヤモヤしつつも、対話する。
そんな時間になりました。

外側の円でも話し合い

タイミングを見て、外側の円にいる人も、数人で感想や考えたこと等をシェアする時間を取りました。外側の円からは、

・こんなに深い内容では高校生が話に入っていけなかったのでは?
・難しかった。そんなに難しく考えずに単純になっても良いのかもしれない。
・聞きながら自分にもジェンダーに関連したエピソードがあることを思い出して話した。
・答えのないことを話すから難しく感じるけど、モヤモヤした気持ちを見つめて考え続けていきたい。
・自分なりの答えを見つけたり、また考え直したりを繰り返していきたい。

などの意見がありました。
難しい内容でモヤモヤした気持ちが残った人もいました。その意見を聞いて、モヤモヤした気持ちと向き合って考え続けていきたいという意見も出てきました。
話した内容自体は難しいところがあったと思います。しかし、参加者同士で意見を出し合い、新たな観点に気付き合い、それぞれの立場で考え続けていく。これこそがまさに、SDGsに取り組むということなのかもしれません。

参加者全員がそれぞれのアクション宣言を発表し、最後に岡山ESD推進協議会事務局長の岩田さんからコメントをいただき閉会しました。

閉会

岩田さんのお話にもありましたが、世界ではより危機感を持ってSDGsに取り組まれています。
SDGsが2015年9月25日に国連総会で採択されてからおよそ7年半。
私たちはいろいろなところでSDGsの取組を見かけるようになりました。
学校で習ったという人も年々増えてきています。

おかやまSDGsユースの集いは、今回で5回目の開催でした。
SDGsについてどのくらい知っているか、申込時のアンケートで尋ねていますが、「SDGsの言葉を聞いたことはあるが、取組についてあまり理解していない」という方は減ってきています。
それだけSDGsが浸透してきて、敷居が高いというイメージから、みんなで取り組んで当たり前という認識に変わってきているようにも感じます。
だからこそ、深い話し合いの場が生まれたのかもしれません。

参加者の意見にあったように、いろんな物事や取組の「正解」は誰にもわかりません。ですが、みんなで考えて「正解」をつくっていくことが、持続可能な社会をつくっていくうえで大切なのではないかと、このイベントを通じて、SDGsネットワークおかやま若者部会としても改めてよく考える機会になりました。2030年に向けて、誠実にSDGsと向き合い、ユース同士が刺激し合う場をつくっていきたいです。
ご参加いただいたみなさん、一緒に濃い時間をつくっていただきありがとうございました!!


集合写真