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寄付って何だろう。私たち学生の視点から見つめ直そう。【就実大学インターン生】

岡山NPOセンターへ長期インターンシップとして来ていた学生による、12月の寄付月間にあわせたレポートです。
同世代へのメッセージとして寄稿してくれました。

インターン生が独自にweb等を活用して調べてまとめたレポートとなっています。


寄付って何だろう。私たち学生の視点から見つめ直そう。

特定非営利活動法人 岡山NPOセンター インターン生 岡田咲歩


1.  寄付ってどんなイメージ?
「寄付」と聞くと、私たち学生にはイメージがしづらいと思います。
みなさん、どんなイメージがありますか?
コンビニのレジ横に置いてある募金箱、駅前で箱を手に寄付を呼びかける人々など、アナログなイメージがある人も多いのではないでしょうか。
「寄付」とは、お金や財産などを公共事業や公益、福祉施設などへ無償で提供することも1つの例ですが、お金や財産を提供することだけではありません。「もの」や「活動」も寄付になります。(私たち学生が身近に感じられるボランティア活動を「時間の寄付」と考えることもできます。)関心がある取り組みはもちろん、これまで知らなかった取り組みに興味を持ち、貢献したいという気持ちで寄付するなど、寄付に至るまでの切り口は様々です。そして、12月は寄付について考えを深める寄付月間という期間です。これを機に寄付について考えてみましょう!

2.身近な企業の寄付活動
私たちが普段利用している企業も、寄付活動を行っています。

〇無印良品

「フードドライブ」の活動を知っていますか?
家庭で余った食品を回収して必要としている福祉施設などへ届ける活動です。現在、家庭から出ている燃えるゴミの中には、食品ロスといわれる本来食べられるのに廃棄される食品が、日本では522万トンとあります。
そんな、「もったいない」から「ありがとう」に変わる取り組みを無印良品では行っています。

今年の8月23日に無印良品岡山イオンモール店でフードドライブの実証実験イベントがありました。フードドライブで集まった食品は81品で一般社団法人岡山市ひとり親家庭福祉会に寄贈されたそうです。
(活動報告のリンクは こちら

また、無印良品小田急町店の報告では、「直接回収した食品をお困りになっている方に直接お渡しすることで、喜びや感謝の言葉をいただき、こちらとしても非常にやる意味や意義があったなと思います」とのことです。
この取り組みを知って、自分にとっては不要なものが誰かにとってみては必要とされているとは考えたこともなかったので、寄付が身近に感じられました。
ただ単に寄付をするだけでは、「この寄付って具体的にどうなるの?」と実感しづらいと思います。
ではなく、寄付を通して、最終的には支援が必要とされている人に届いて、どんな言葉をいただき、どのように支援ができたかを再確認し、寄付をしたという行動に価値を見出すことで意味があると感じています。


3.当事者さんの気持ち
寄付やボランティアを通して支援することで「当事者の方に喜んでもらいたい」と考えている人も多いと思います。
しかし実際には、支援されることを拒否する当事者さんもなかには存在しており、その背景には「情けない」という気持ちになってしまうという理由があることを知りました。

私は、インターンシップの企画で、クリスマスに家庭の事情によりプレゼントがもらえないこどもたちにお菓子を配るための寄付を募るというイベントを考えていました。しかし、打ち合わせをしている時に、そのイベントを見た当事者の方の身になると、申し訳ない気持ちにさせるのではという考えに至り、イベントは開催しませんでした。
私自身も、当事者の方の気持ちまでを考えたことがなく、深く考えず企画してしまったなと感じています。しかし、そのことに気づいたことも良い経験になったと感じています。
もしこのようなことがあればどうすればよいか、自分なりに考えてみました。
それは、「しっかり当事者の気持ちを汲み取る」ことだと思います。
拒まれたことを鵜呑みにするのではなく、「なぜ拒否したのか、背景にはなにがあったのか、伝え方が間違っていなかったか」を再確認すべきだと思います。
ただ「寄付する」ではなく、支援する姿勢も考える必要があり、支援する、される両方の立場に立つことが大切だと思っています。
私は、北長瀬コミュニティフリッジで利用者(当事者)の方とお話しする機会があり、コミュニケーションを大切にし、何気ない会話を楽しむことで、支援される・する関係なく接することも大切なんだと学びました。

4.学生目線で考えてみた「寄付」
特定非営利活動法人岡山NPOセンターのインターン生として約3か月に渡り、たくさんお世話になりました。それとともに、多くのことを学びました。
直接ものやお金を寄付したわけではありませんが、一番心に残っていることがあります。
10月に取り組んだとあるイベントの運営補助で、視覚障害の方にも、イベント会場で楽しんで参加してもらうためのアテンドをさせていただきました。そこでその方が、感謝の言葉とともに将来の夢についてお話ししてくださり、上手く言葉には表すことができませんが、私にとって知らない世界を知れた経験でした。
「寄付やボランティアなんて」と捉えて活動しないか、「勉強になる」と考えて積極的に活動するかは、人それぞれですし、自らの意志だと思っています。しかし、寄付やボランティアは、一方的に支援するものではなく、活動する側にも学ぶことがたくさんあり、考えてもいなかったことを考えさせられることが多くあります。
寄付をすることが最終地点ではありません。それを通して、どう感じて、当事者さんにどう届き、どんな思いや経験を届けることができるかを認識することに意味があると感じています。
寄付するものやお金がなければ、ボランティア活動に参加したり、周囲に広めたりすることも十分支援に繋がります。私たち学生にも寄付文化が根付いていけるように、アクションを起こしましょう!


5.どんな支援をすればいいのかわからない方に!

私が考えたおすすめの寄付活動・ボランティアを紹介します!

●SALCO相談窓口

岡山NPOセンターでは、地域でのボランティア活動やNPO/NGOインターンシップについて知りたい、参加したい大学生のみなさんを相談窓口で受け付けています!
またライン登録で、イベントの情報収集ができます。
→SALCOについては こちら

●エコトレーディング 不用品宅配回収

株式会社ウォークでは、本来であれば焼却時の有害物質発生で、地球環境を汚染していた不用品をアジアの発展途上国にリユースすることで、アジアの子ども達の支援にもなり、日本国内の環境問題にも貢献できるという取り組みを行っております。
昔から使っていて思い入れがある、ぬいぐるみや日用品はなかなか捨てにくいと思います。
そういった、不要になり処分することになった物を、世界には必要としてる人がいます!
お家でご不要になった雑貨などを新しい持ち主になってくれる方のところへ寄付してみませんか?
→エコトレーディングについては こちら

●「No Cat, No Life」プロジェクト

猫のイラストが入った対象商品の売上から10%を、岡山県にある保護猫活動施設ティアハイム小学校へ活動資金として毎月寄付する取り組みです。
この取り組みは、2019年に高畑代表が店舗敷地内で捨て猫を保護し、愛猫として飼い始めた経験から、『同じような猫を助けたい』と考えたことをきっかけに、2021年7月にスタートしたそうです!
→「No Cat, No Life」プロジェクトについては こちら


6.最後に

寄付月間のキャッチフレーズは“欲しい未来に、寄付を送ろう”です。欲しい未来について考える機会を自分に贈ってみませんか?まだ寄付をしたことがないけど、少しでも興味がある方は、最初の第1歩として自分の気になる活動にぜひ参加してみてください!ここまで読んでくださり、ありがとうございました!