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障がい児と健常児が共に過ごす-フレンドシップキャンプとは?

こんにちは! 

NPO法人フレンドシップキャンプの鈴木(ブル)です!

フレンドシップキャンプとは、小学生から高校生までの障がい児と健常児が共に5日間を過ごす統合キャンプです。毎年、8月上旬に4泊5日のキャンプを山中湖のキャンプ場で行っています!

今回は私たちフレンドシップキャンプがどんな思いで活動し、キャンプ本番に向けてどんな準備をしていくのかについて紹介していきます。

フレンドシップキャンプってどんなキャンプなの?と思う方は是非読んでいってください!

1,どんな団体が運営しているの??

前回の記事でも少し触れましたが、私たちは

「自立型共生社会の実現」

という理念のもと、障がい児と健常児が共に過ごすキャンプを運営するNPO法人です。

自立型共生社会とは、自分でできることは自分で行い、できないことは助け合いながら、一人一人が他者に共感し互いの価値観を尊重して、自由に自己表現ができる社会だと、私たちは考えています。

そのような思いで、私たちは40年以上活動を続けてきました。

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▼3つのミッション

フレンドシップキャンプには3つのミッションがあります。

一つ目は統合。

私たちの運営するキャンプは様々な子ども達が参加する統合キャンプです。

キャンプに参加する子ども達は、小学3年生から高校3年生までの健常児、もしくは肢体不自由児です。車椅子に乗っている子もいれば、装具をつけて歩いている子もいます。

そんな年齢も体のハンデも違う子ども達が、キャンプでの共同生活をきっかけに、自然と自分とは異なる他者を受容し、共感し、助け合うようになります。そうすることで、社会で生きる上で、もっと多様な“違い”を理解し、いつの間にか自分で考えて、自分から行動できる人になっていきます。

二つ目は育成。

これからの社会の担い手である子ども達、そしてボランティアの学生達も、私たちのキャンプに関わることで大きく成長します。他者を受けいれ、助け合える'優しい人'、そんな人たちを社会に一人でも多く送り出すことが、理念の実現に近づくと考えています。

三つ目はレスパイト。

子ども達は、カヌーで山中湖に漕ぎ出す、薪を割って火を起こすなど、学校や地域では体験できない野外活動を経験できます。都会での生活から切り離され、恵まれた自然環境で過ごす5日間は子供達の休息にもなり、家に帰ってからもふと顧みられる場所になります。

また、子ども達の親御さん達もその数日間は毎日の育児や介助から解放され、休息を取ることができます。そういった家族の負担を軽減することも私たちのミッションの一つです。

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2,ボランティアの役割

NPOフレンドシップキャンプの運営メンバーは社会人や大学生のボランティアで構成され、普段は東京都内でキャンプ本番に向けて準備を進めています。

ボランティアメンバーはそれぞれにキャンプネームというあだ名のようなものがあり、普段からお互いにその名前で呼び合っています。
私のブルという呼び名もキャンプネームです。

キャンプネームがあると子どもにもすぐ名前を覚えてもらえますし、自然に名前を呼んでくれるようになります。また、子どもたちに年齢による上下の関係を感じさせないようにするという目的もあります。

また、団体内では大きく分けると、リーダーとスタッフという二つの役割があります。

▼リーダーとは

リーダーとは、5日間子供たちと同じグループに所属し、最も近くで生活を共にする役割のことです。主に大学生が多く、毎週末に都内で行われるリーダートレーニングに参加してもらって、子どもとの過ごし方や介助の方法を学んでもらい本番に臨みます。

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トレーニングでは経験豊富な人たちが一からしっかり教えてくれるので、福祉や教育の知識がなくても全く問題ありません!!

かくいう私も大学では情報工学を先行する理系学生で、初めてリーダーとして参加した2年前は介助の知識は全くありませんでした。

毎年4月にはリーダーとして活躍してくれるボランティアを募集しています。もし、興味があればこちらのページも覗いてみてください!

▼スタッフとは

リーダーに対してスタッフとは、キャンプの運営に関わる様々な役割を担当する人のことを指します。子どもと関わる機会は少なくなりますが、リーダーが子供に集中できるように支える重要な役割です。

私も今はスタッフとして運営計画の作成や発信活動を行っています。こちらも非常にやりがいのある仕事です!

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3,活動​内容

フレンドシップキャンプ本番は8月上旬ですが、その準備はその年の初めから始まっています。3月ごろからスタッフが中心となり、スタッフトレーニングを実施しています。

そして5月からは新たなボランティア向けのリーダートレーニングを毎週土曜日の午後に都内で行います。座学だけでなく、実際に車椅子の操作を行ってみたり、介助練習を行ったりと体を動かすトレーニングもあります。

実際にどんなトレーニングを行っているかはまた別の機会に記事にしようと思います!

他にも実際に山中湖キャンプ場へ行って行う現地トレーニングや、保護者への説明会と顔合わせも兼ねた全体打ち合わせ会、キャンプ後に思い出を振り返る思い出会などがあります。

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これらも詳しくフォーカスして、他の記事でまとめていきますね!

4,実際のキャンプの様子

このように様々な準備を経て、待ちに待ったフレンドシップキャンプが開催されます。

参加する子どもたちは、小学校3年生から高校3年生まで。その中でも年の近い同性の子ども4、5人と学生ボランティア数人でグループという一つの単位を形成し、5日間のほとんどの時間を一緒に過ごします。

さらにその男女のグループがいくつか集まり、ユニットという単位を形成します。

キャンプという単語から自然の中でテント泊をしているのでは、と想像する方もいると思いますが、実際に泊まる場所は下の画像のような綺麗なキャビンになります。

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子どもたちはこちらに、グループごとに寝泊りしています。

また、食事もこのようにみんなで大きなホールに集まって一緒に食べます。

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4泊5日の間、子どもたちは仲間と湖へカヌーで漕ぎ出したり、自分たちで火を起こしてカレーを作ったり、みんなで大声で歌を歌ったりと非日常な体験をして大きく成長します。

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そして、楽しい思い出と、集団の中で一歩成長した自分を持ってそれぞれの日常へと帰っていきます。

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5,最後に

さて、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

私たちが何を考え、どんな活動をしているのか。その一部だけでも感じていただけたら幸いです。

次回は8月のキャンプ本番について、写真を交えながら詳しく話せていけたらと思います!

それではまた、次の記事で!!

2020/9/19 NPO法人フレンドシップキャンプ

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