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ワンダーランドな都会

「田舎で子育てしよう」

神奈川県川崎市にある息苦しいほど蒸し暑い部屋で、汗が額からキーボードに滴り落ちるのも気にせず、夢中になってパソコンに向かった平成26年の夏、静かにデスクトップを閉じた時、私はそう決断した。

私の出身は神奈川県川崎市、人口約147万人(平成27年11月現在)、都心へのアクセスも良く年々人は増え続け、騒音を響かせ常に何かを建てている。

日々まちの景色は変わり、なんだかとても忙しい街だ。

「昔はこの辺も田んぼしかなくてね、自分で作ったパチンコで蛙を狙いながら小学校に行ったもんだ。」

と、のどかなのか残虐なのか感想に困る思い出話を父は話すが、今の川崎にはその風景の面影はまったくない。

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子育てしたい理想の場所」を探して3年前に川崎から山形へ移住し、ソーシャルビジネスを展開する社会起業家のシングルマザー。 noteの収益は、NPO法人aLkuが行う非収益事業「ひとり親支援事業」に100%充てられます。 http://npo-alku.jp/