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初めまして、地域おこし協力隊


地方創生が注目されている昨今、よく耳にする“地域おこし協力隊(以下協力隊)”その名の通り都市圏に住む人を対象に、地方に移住してもらい地域のために活動をする人達の事で、平成29年7月現在、全国で4千人以上の協力隊が活動している。

私も山形県の置賜地方にある長井市という人口三万人弱の小さなまちの協力隊として着任し今年が3年目だ。

協力隊の任期は最長3年間なので今年が協力隊として活動できる最後の年となる。

長井市には今まで9人の協力隊が着任し、それぞれに与えられたミッションがあり、市役所の担当課に所属している。

自治体によって若干制度は異なるが月に16万6千円が国から給与として支払わられ、その他に活動車両の支給、ガソリン代、家賃などが補助される。

「月16万じゃ生きていけないじゃん!」と思うかもしれないが、地方では意外と十分に生きていける金額だ。

そもそもお金を使う場所もそんなにない(苦笑)。(長井市にはドトールもスタバも、マックもない)

しかし、先ほども書いたが任期は最長で3年なのでその中で実績を出し、成果を上げないとクビになることもあるし、任期後の為の準備もしなくてはならない。

実際、任期途中でやめていってしまう協力隊員も全体の3割はいる。理由は様々だが、地域になじめない。やりたいことが出来ない。など、思っていたのと違うということが原因のひとつにある。(この話はまた今度詳しく書きます)

また協力隊として頑張って任期を終了したけど、任期後の就職先が見つからず、本当は定住したいけど、地元に帰らざるをえなかったなどの声も多い。

協力隊の制度自体や受け入れ側の行政の課題もあるし、協力隊個人の問題もあるが、地域課題を解決するビジネスを展開したい。田舎で働きたい。社会起業家になりたい。という意欲と志がある人にはとても挑戦しがいのある仕事だと思う。

満員電車にうんざりして都会でむずむずしているそんな方は思い切って田舎に飛び出してみてはいかがだろう?

なんて「すごく明るいハッピーな未来が待ってます。」みたいに聞こえるが、実際はそんなにいいことばかりではないし、本当に移住してよかったのか分かるまでにはまだまだ長〜い道のりが待っていると私は思う。

というのも、長井市では9人の協力隊が着任したと言ったが、任期後も住んでいる協力隊は今のところ0人だ。

私は希望いっぱいで「田舎で子育てするぞ〜」と長井市に乗り込んだはいいが「あれ?ちょっと思ってたのと違うかも」と最初に感じたのは、移住して2週間後の地域おこし協力隊委嘱式だった。


私が長井市に着任した平成27年4月には、すでに5人の先輩隊員が活動していて、控えめで無難な表現を使うと、それぞれ独特で個性的な人達だった。

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子育てしたい理想の場所」を探して3年前に川崎から山形へ移住し、ソーシャルビジネスを展開する社会起業家のシングルマザー。 noteの収益は、NPO法人aLkuが行う非収益事業「ひとり親支援事業」に100%充てられます。 http://npo-alku.jp/