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学習はカウンセリング

「教育現場のカウンセリング」

学力で悩む子ども達の対応は、年を追う毎に、次第に難しくなってきています。こども達自身が学ぶ事の目標を見失い、学ぶ事を避けているように思えるのです。学習相談は、勉強が面白くて仕方がないと言う子どもではなく、どちらかと言えば勉強がわからない、出来ないという立場の子ども達です。また、学力に悩む子ども達の大半が、生活全般で自立心がなく依存度の強い子ども達です。このような傾向が塾における個別指導を発展普及させました。ところが、その個別指導で自立心のない大学生の講師に当たった場合はどうでしょう。それも、つい最近まで高校生であったならどうでしょう。

学習を積み重ね、子ども達が学ぶ事は何でしょう。それは、問題解決能力と自身の自立です。小学校入学当初の問題は比較的簡単です。ですから、親の立場で、小学1年生程度の学習なら親でも教えられると思いがちです。では、子どもが問題を解けず悩んでいたら、親として何をどのように教えたら良いでしょう。一般的なケースでは「何でこんな問題がわからないの!」となります。もうお解りの通り、これでは指導とは言えません。では、この時に大切なことばがけを考えて下さい。

正解は「なぜ、できなかったんだろう。」となります。そして、このことばが生かされるには、問題を解く毎に「この問題を解く事で、いったい何をこの問題から学んだのか」を明らかにすることです。問題を数多くこなしていくと、中には上手く解けない場合もあります。しかし、問題の本質を理解させる事で、問題解決の為の学習がより重要性を帯びてきます。問題解決学習は、算数など応用力に繋がる要素を持っています。例えば、「算数ドリル」など数多くこなしても、同種の問題を速く正確に解けるようになっても、それは、必ずしも応用力には繋がりません。ドリルによる学習単元の定着は、必ずしも定着するとは言えないでしょう。大切なのは「わからないとき、知らないときにどうするのか?」の問題解決学習を基本に据え指導すべきだと思います。これが、知識偏重教育から抜け出すヒントになります。また、講師の指導力は問題解決学習が可能か否かで判断できるでしょう。

こうした指導の背景に認知心理学があります。学習には、幼児期に見られる刺激型と呼ばれる指導があります。ドリル型である繰り返し学習指導、また、暗記型の知識偏重教育があります。どちらも知識を獲得するために行われるのですが、知識や記憶は次第にコンピュータに移行され始めています。タブレット端末の普及により、よりその傾向は高まるでしょう。ただ、昨日も申し上げましたが、基本的な知識の獲得は必要です。現実には、この基本的知識の獲得が希薄になっています。このことにより、思考をより必要とするあらたな教育指針とは大きなずれが生じ始めています。想像力、思考力、これらを学習を通し高めて行く必要があるのです。人間の高度で抽象的な認識能力や思考力は、全て言語の働きによるものです。まず、子ども達は、知性の源である言語能力を磨くことです。そして、学習指導において、問題解決能力を身につける事が出来る指導を受けるべきだと思います。この指導はまるでカウンセリングのようだと分析する人もいます。まさに、教科指導の認知カウンセリングなのかも知れません。

2014/6/18


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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