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言い換える 独り言

「情報番組から」

TBSテレビ日曜朝の番組に「サンデーモーニング」(司会 関口宏さん)がある。番組の最後、「ことばの言い換え」がテーマとなり、解説者が自分自身の考えを述べた。なるほど、ことばの言い換えは様々な時代で起こり、様々なところで行われている。身近に感じることばの言い換えは、芸能人によくある。それまで全く売れなかった歌手が、名前を変えて再デビューして一躍トップスターの仲間入りを果たした例は枚挙に遑がない。企業名も同様だろう。しかし、その本質は何ら変わりはない。全く新しく生まれ変わったわけではないからだ。あくまでもイメージが変わるだけだ。

 政治がらみで見ると、敗戦→終戦、全滅→玉砕となる。最近では「武器輸出三原則」は「防衛装備移転三原則」となった。どうも、都合が悪くなるとことばを変えてイメージの転換を考えるようだ。しかし、物事の本質は何も変わっていない。すると、総理の仰る「積極的平和活動」の元となる考えは何かが気になる。以前、ラジオの番組で、大物政治家が、高校生に愛国心について滔々と述べた。他国との関係、国を守ると言うこと、そして、最後に、「君たちは、もっと愛国心を持ちなさい」と声高に叫んだ。このことばに、高校生は「愛国心とは、人から、国から、政治家から強制されて持つものではない!」と言い切った。更に、「愛するには、人、物を愛せるだけの心を持たなければならないはず」とも。高校生の素直で、ストレートなものの言い方に思わず納得してしまった。政治家のことばに対し、高校生もことばで応えた。同じ「愛国心」について述べたことばの違いは歴然としていた。高校生のことばは実にストレートで直接脳に届くといった印象を受けた。対する大物政治家の意見は、ことばで相手を威圧し、様々なことばの引用で相手の意識をコントロールしたいという邪念が感じられた。

 授業でも、ことばの置き換えはよくある。中学生・小学生・幼児、と幅広く指導をしていると、学校の進度について行けない子には、ことばの言い換えを行うことがある。授業は、ことばで誤魔化すことはできない。中学生には、小学3年生でも解るように話す場合がある。それには、本質をストレートに伝える必要がある。本来政治もそうであるべきなのだろう。ことばで誤魔化すことなく伝える事が。

2014/7/27


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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