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新たな競争社会に入るか?「独り言」

「教育改革がもたらす影響」

新たな教材開発、そして教育改革に向けた新カリキュラムの作成と教務作業に追われ、ブログ更新がどうしても遅れがちになる。これからの幼児教育のあり方も同時に模索し、ようやくそのイメージができあがってきた。これらの教育活動は、この先に現れてくる教育改革とその後の状態を予測して行わなければならない。想像力や先を読む力が必要になる。

知識偏重教育への批判は、新たな思考中心の学習形態を示唆している。ものを丸暗記しても、それが知性とはならない事は保護者の方々もよくご存じだろう。それが記憶力に繋がるとお考えかも知れないが、記憶はそう単純ではない。また、コーヒーカップとソーサーを覚えても、それぞれの機能、形、用途、重さ、様々な要素について答えられなければならない。これが、単純な知識と思考の違いだ。これからは後者の力が求められる。何でも覚えていれば良かった時代があった。知識の量を求められてきた。しかし、そこからは新しいものはなかなか生まれてこないことが解ってきた。想像は思考の賜物、考え尽くすことが求められる。

文科省が推し進めようとしている、年長まで下げて義務教育を行う意味はどこにあるのか。幼児教育をご経験されている方はよくご存じだろう。小学校入学時に感じる学力の決定的差を。今後、胎教が見直されることになる。更に、3歳までの親の関わりと、それに平行した幼児教育の重要性が論じられることになるだろう。なぜならば、幼児教育だけでなく母親教育、父親教育が必要になるからだ。親子共に学ぶ環境が必要になる。子どもに対することばがけも、家庭での接し方も、食についても、総合的幼児教育が必要な時代になる。これは、塾にも言える事だ。今のままでは、低学年教育を行うことが不可能となる。

更に、学力優位な社会が訪れる。新たな学力競争社会が始まる。指導要領の変更から、そして、その後に発表され始めている教育改革から先を想像すると、学力競争社会は今までとは違ったものになる。私たち団塊の世代とは比較にならないほど、現代の子ども達は少子化による人数の減少から、間違いなく少数精鋭になる。世の中は二極化の傾向を示している。子どもに何を学ばせるのか、何を学ばせておくべきかを精査していく必要があるだろう。大学受験も変わる。その意味は社会が求める子ども達の能力に、これまでの教育では意味がないことを示している。
ゆとり教育の終焉は、今までとは違う真逆の教育環境を作り上げるのかもしれない。

2013/10/29


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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