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ことばの重み ことばと文化

「ことばは人格を表す」

文字が化けると書いて文化、たかが「文字」、たかが「ことば」なのですが様々な所に影響を及ぼします。書かれた文字は消えることがあります。また消すことも出来ます。ことばはどうでしょう。人の発することばは、発する人の表情、語気の強弱、身振り手振り等でことばに含まれる意味が変化します。ただ、ことばの中にも例外があります。「薄汚いことば」「人を罵ることば」は相手の心に向かいダイレクトに入り込んでいきます。こうしたことばを発する場合の表情は皆醜く同じです。人は、こうしたことばはどこで覚えるのでしょうか。若気の過ちという事もありますが、人の使うことばにはその人の生きてきた歴史があります。文字やことばは間違いなくその時代や、社会、そしてその人本人の人格を表します。家庭であれば家風となり、学校であれば校風となります。流行語のように、その時代を社会を形作る文化の象徴として残ることもあります。

ことばは人の心を形成する際の土台であると申し上げてきました。先月末、修学旅行で長崎を訪れていた中学生が、原爆の悲惨さを語る「かたりべ」の方に対し、聞くに堪えない暴言を吐いたと言うニュースが流れました。見知らぬ方、初めてあった方にこうした暴言を吐く、つまりこの中学生は日常的にこうしたことばを使っているのでしょう。しかし、彼らを導く筈の先生、学校の対応はお粗末なものでした。物事に対し、指摘されなければ自ら動こうとはしない行政に似た風潮があるようです。これも時代を象徴するいわゆる「文化」なのかも知れません。

世界で我が国だけが原爆の直接被害を受けています。それも2度戦争で体験しています。またビキニ環礁沖で行われた水爆実験で被爆された第五福竜丸の事件もありました。最近では東日本大震災で大きな被害を受けた福島の原発事故があります。日本人と言うよりも、人間として忘れてはならない事に対し、学校は、先生は、保護者は何を子ども達に伝えるべきなのでしょう。教育改革の中に、道徳教育の教科扱いがあります。大切な心の発達を指導すべき学校や教師が、今回起きた事件に対し事の重要性を受け止めていないことに大きな不安を抱いてしまいます。道徳教育を受けるのは、果たして子ども達だけなのか、心なき者に知恵を与える事は犯罪だという意見があります。ことばは、その人の人間性、人格を表します。人の格となるのが心です。心は人の幼児期に、ことばにより形成されます。さて、皆さんは、我が心に、我が子の心にどのようなことばを選択されますか?

2014/6/9


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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