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教育の躾け

「毎日の学習」

学習の習慣化は幼児から。良く耳にする早期教育に対する批判は、幼児教育の本質を理解していないことから来るのではないだろうか。幼児教育の歴史は古く、その学びの基本は、子どもが生きていくための習い事が中心だった。「読み」「書き」「そろばん」と近年までよく言われていた。当時、批判的なことばは聞くことがなかった。そして、ピアノやバレー等音楽やスポーツにに対しては批判がです、学ぶことにのみ批判が集中することに、幼児が学ぶ事への偏見があるように感じる。

学ぶことに偏見があってはならない。幼児期から堂々と学び、人間性を高めることは、脳の本能と言える。特に学ぶべきはことばである。それは、多くは母親のことばがけから始まる。優しさや愛に包まれたことばのシャワーは、そのまま子どもの脳に蓄えられ、父親の社会性を帯びたことばや、自然科学的なことばを吸収し知性を作り上げながら心を形成していく。そこに、絵本や昔話などが加わり語彙数を高めていく。この両親の関わり方が子どもの形成する言語性に大きな影響を与える。しかし、現代社会は、情報化社会の盲点である、情報の選択に問題を抱えている。何故ならば、情報選択には、選択できる判断力とそれに伴う知性が必要だからだ。また、子育ては、基本両親が行うものだが、その他、周囲の大人や同年齢の子ども達の力も必要となる。少子化に悩む社会は、子どもにとって少なくとも理想の環境とは言えない。子どもの、当たり前の知的発達にとって、幼児教室の重要性は、今後益々高まるだろう。

毎日の学習を習慣化させるには、胎教から始めると良い。胎教を行う時間の設定はとても重要だ。その習慣が、そのまま子どもの学習時間へと移行することになる。幼児から学習時間をしっかり決め厳守することを大切にして頂きたい。時間を意識させる、意識する、それは、起きる時間、寝る時間、食事の時間などから意識させる。そして学習時間も開始時刻と終了時刻を決める。家庭学習は当初親子で行うので、親の役目であり責任重大だ。こうして、時間的知性が育まれていく。時間的知性のない子は遅刻が多い。また、物事全てに時間がかかる。性格だけではなく、いくつかある知性の中で、時間的知性の未発達であるとも言える。

次に内容だが、幼児は耳を鍛える事が大切だ。絵本の読み聞かせ、昔話の読み聞かせを積極的に行う。ここで間違ってはいけない事がある。「速聴」ということばを聞いたことがおありだろか、ことばを速い速度で聴くことで情報量を多く吸収する考え方だが、これは幼児には向かない。何故ならば、言語的知性の未熟な時期に高速のことばは、日常生活のことばとは異質の言語となるからだ。清音だけでなく、長音・促音・拗音を速く聴くと、全く違うことばに聞こえてくる。語彙数の少ない、言語性の乏しい幼児には向かない。これは、フラッシュカードにも言える。幼児の習得することばには正しい発音と発声ということばの正確さが要求される。フラッシュカードを使い指導する幼児教室は増えたが、こうした幼児の言語発達の過程を考えず単純に速さだけを追求している所は、指導法を今一度考え直した方が良いだろう。NHKのニュースを聞くと、とても聞きやすいことに気付かれるはずだ。ことばの基本をしっかり学んだアナウンサーが読み上げるニュースから正しいことばを学ぶことができる。時間が正確だから、幼児のことばの学習に、ニュースを聞くことをお薦めする。これは、小学生も同じ事だ。ニュースの活用は小学生の話の中でお伝えする。

聴く姿勢を幼児から気を付けて指導する。すると、人の話をしっかり聞くことができる。フラッシュカードはカードを見ながら答える、このとき、その先に先生の目がある。目を見て応えるという、話しを聞くときの姿勢が自然と作られるのだ。プロの指導には、こうした普段の何気ない指導の中に隠されたものがある。聞く姿勢ができ、鍛えられた耳を持つ子どもは、次の知性を高める階段を上がっていくことになる。「聞く」から「読む」へと移行する。「読める」、この学習行動から今まで以上に能動的にことばを吸収することができるようになる。「読める」、ここから今まで以上に語彙数を高めることができるようになる。学習の第二ステップだ。次回は、家庭学習を小学生にまで広げ、家庭学習プログラムまで話しを進めたいと思う。小学生用に開発された家庭用の漢字フラッシュカードも紹介する。

2013/1/22


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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