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知識偏重でありながら「独り言」

「知識獲得へ向けて」

急激な角度で学力重視に向かう教育界だが、その方向性に、現場も子ども達も、そして保護者もついて行けない状態ではないだろうか。こうした社会の変革期では、必ず犠牲者がでる。それは、時代の急激な変化に脳が対応できないからだ。先を読み、準備をするだけの余裕もない。子ども達の学力に目を向けると、知識偏重教育からの脱却を目指し、思考力重視へと大きく舵を切った教育界だが、思いの外子ども達の学習知識は浅く、必要とされる語彙力も不足している。ゆとり教育にどっぷりと浸かっていた子ども達だけに、そのツケが今出てきたようだ。

今、幼児期である子どもの場合、幼児教育で基礎学力を得ることが出来るだろう。基礎学力とは、「学ぶ」という姿勢が最も重要で、その姿勢作りが幼児期であれば容易にできるからだ。学ぶ事が日々の生活で当たり前に感じる事が出来るのがこの時期の指導の特徴だ。これを躾と置き換えることも出来る。「鉄は熱いうちに打て」、のことば通り、幼児期でしかできない事をしっかり行うべきだ。言語の獲得も幼児期の特質であることは、このブログをお読み頂いている方なら十分ご理解頂けるだろう。幼児期から学んできた子どもと(適切な学習指導であれば)、そうでない子どもとの比較をしてみると、まず「聞く姿勢」が違う。聞くことが出来る子ほど能力は高い。それは語彙数の違いにも表れている。また、聞くことが出来る子どもは集中力もある。聞く力が語彙数を増やし、言葉の理解が高い集中力を生む。聞く力が、知識を拡大させる。幼児期の文字指導は、小学校教育において花開く。それは、文字を通し新たな知識の拡大ができるからだ。幼児期の文字学習は、聞くことから始まり、文字を読み、そして書くとなる。この文字指導の系統性が子どもの能力を最大限に引き上げることになる。聞く耳を鍛えることから始まる幼児期の文字指導を決して疎かにしてはいけない。

小学生になると幼稚園や保育園とは学ぶと言う点で大きな違いが生じる。授業は、ことばを介して展開される。教科書が伝えたい内容は文字に凝縮されている。小学校の学習において言語指導(文字の読み・書き・語彙の獲得)は全てにおいて優先されるべき学習なのだ。しかし、知識偏重教育であった今までの教育体制下でも、基本的知識を獲得出来ていない子ども達は多数存在する。では、学習知識が乏しい子ども達に有効な学習指導はあるのだろうか。短時間の指導、それも学習の基本である繰り返し学習ができる指導に適した指導はフラッシュカードだろう。フラッシュカードは、指導次第で最も有効な学習指導法になる。見る・聞く・話すの三要素を持つこの指導は幼児期とは違う捉え方をしなければならない。最も大きな違いは学習成果だろう。本来、幼児教育でも、こうした学習成果を明確にすべきだと思う。このことを今まで曖昧にしてきたことから、幼児教育の信頼感を損ねてきた。また、指導者も、成果に対しては「その内に」ということばで逃げてきたところがある。子どもの成長発達に責任を持つ、今後幼児教育に求められる学習成果に対応できるのか、見直しをすべき時期が来ている。

一定の学習知識を与えるべき指導を行い、平行して考える授業を行うことが課題となるが、家庭での対応も十分考えるべきだ。基本的生活習慣の見直しを家族全員で取り組むべきだ。家の中での家事も、子どもを交え全員で行うようにしてみては如何だろうか。何故なら、日常生活から学ぶべきことを理解していない子どもは、思考力も育たないからだ。生活の知恵、大事な学習だ。生きた知識を得られることだろう。こうした経験の積み重ねが思考力の土台となる。

以前紹介した家庭用フラッシュカードを再度準備している。制作中の、塾や幼児教室で使用するフラッシュカードも含めご近い内に紹介したいと思う。

2014/6/17


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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