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子どもの自立を促す「独り言」

「自立と家庭学習」

教育を通して、私達はこどもに何を学ばせるのか、教育には常に未来像・展望を心に描いておかなければならない。私達の周囲では、軽視できない問題が数多く発生している。それだけに、子ども達には、判断力・問題解決能力・思考力が必要で、その為の指導が求められている。更に、子ども達に求められるのは何かと尋ねられたら「自立」と答えるだろう。判断や問題解決能力、そして思考力は、自立する人間にとって最も大切な力ではないだろうか。

多くの保護者は、高学年や受験期に入ってから子どもの「やる気スイッチ」を探し始める。ところがなかなかそのスイッチが見つからない。すると、途端に小言が多くなる。子どもはその小言に反発することになる。こうした光景はいつの時代でも見かける。しかし、親は、我が子に対し「いつになったら本気になって勉強してくれるのか」と案じている。子どもは「明日からは本気になって勉強するぞ」と心に誓うが…。

学習指導のプロでも、やる気のない子をやる気にさせるのは難しい。特に、最近の子ども達は20年前の子ども達と比べやっかいな問題を抱えている。それが「スマホ依存」だ。中高性では平均して1日に2~3時間もスマホをいじっているという。現代社会は広い範囲で依存社会であると言われているが、子どもの周囲には学習環境を壊していく要素は事欠かない。まずは、近い将来、我が子が過ごすだろう環境を想像して頂きたい。

家庭学習は幼児期からしっかり習慣化できる。こういうことを言うと、直ぐにうがった見方、考え方をする方がいる。「幼児に学習なんて?」と、しかし、幼児は誰にも命令されず、言葉を覚える。これを学習と言うのではないだろうか。食べることと同じで、学ぶことも本能だ。これを前提に考えれば、昨日も申し上げたが「絵本の読み聞かせ」は幼児の家庭学習と言う位置付けができる。これを否定する方はいるだろうか。学ぶという行為は、四角四面の教室で無理矢理詰め込む姿を想像していないだろうか。親子で共有できる素敵な時間、この積み重ねが次の家庭学習の下地となる。同じ時刻を設定し、相対して座り読み聞かせをしたり、まだお座りできないときは、膝に抱き絵本を読む。温もりや、臭い、そして安心感と安らぎは、学ぶという行為を楽しくさせる。

読み聞かせの時間は、お絵かきの時間に、積み木やパズルなどの時間に変化していく。絵本は、時に図鑑に変化する。こうした生活の中で学ぶという時間が次第に定着し習慣化してくる。こうして家庭学習への良いイメージが形作られると、学習への切り替えも容易にできる。学習に切り替わる頃、自分自身で学習する環境へと変化させていく。自学自習への道を徐々に歩ませる。家庭学習が習慣化し行える頃には、自立心も芽生えてくる。もう一つ言えるのは、家庭学習の習慣化は同時に子どもの心の成長でもある。親子で共有した時間がここで物を言う。スキンシップ・コミュニケーション、今の時代が忘れかけている人間関係の基本が幼児期であることを思い出させてくれる。学習効果を最大限に引き上げるのは「心」であることも再認識するだろう。

「学習は心ある者から学ぶ」、コメントが多く寄せられ、私も何故と思うことがあるが、教育を司る者としては「心」を大事にしたい。また、そう願っている。 

2014/4/4


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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