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湘南平でミラーレス一眼デビュー。

2024/4/20

先日カメラを買った。ミラーレス一眼ってやつ。死ぬ気で買った。というほどじゃないが、かなり奮発気味の出費ということは間違いがない。なぜこんな出費したのかというと。カメラが欲しかったからという理由以上の動機はない。実は以前一眼レフのカメラ持ってたんだけど、何撮るのかわかんないまま時が過ぎ、いつの間にか存在も忘れ手放してしまっていた。そしてスマホの時代になると単体のカメラの必要性なんか感じることもなかった。でもこの頃山歩きすることが多くなって、出会った風景の記憶を甦らせる引き金になってくれる写真という存在が再び気になり始めた。それでもスマホとちっちゃなアクションカメラがあれば特に不自由も感じない。それでももっと綺麗な景色を綺麗に撮りたい。そういう願望は日に日に募り、先日ついに購入となった次第。となれば、早速試し撮りしてみたいよね。ということで出かけて来たよ。ところがこの4月ときたら、天気が不安定でなかなか平日の休みが天候に恵まれることが少ない。そして、本日の休日、そこそこな天気なんだけど、あいにくの土曜日。クソ週末なんだ。週末をクソなんて言うと天誅が降りそうだけど、吐き気がするほど週末は嫌いなので仕方ない。とにかく人々が外に解き放たれて、いたるところが混み混み。それが嫌だからね。でも貴重な休日。無駄に過ごしたくはない。そういうことでとりあえず出かけてきた。特に早起きすることもなくのんびり出掛けて来たので電車の中で眠気に襲われることもなく大磯駅に到着。今日は快晴ってほどじゃないけど、そこそこの天気。写真の撮影にも良い日和なのでは。駅を出て今日は左方向に向かう。横穴群を経由するコース。ここが一番早く楽に湘南平に到着できるコースだ。今回は山行というより写真を撮ることが目的だから体力使わずにできるだけ早くフォトスポットに到達したい。そういうことで歩き始めた。でも街中から離れると、瑞々しい緑の風界が異世界感を醸し出していて、歩いていてもなかなか気持ちがいいではないか。春が繁忙期の仕事でゴタゴタしている間に世界はすっかり初夏の様相。ほんとボケっと日々を過ごしているとあっという間に人生というのはシャットダウンしてしまうから気をつけないといけない。急傾斜の舗装道を登っていくと、周りの広葉樹の林も高くなり、薄暗い登山道の入り口。ここも緑が深くなっていて、差し込む太陽の光もだいぶブロックされている。冬の枯れ木っぽさは全く感じられなくなった。昨年の秋から来始めたのでこの山域の春の森は初めてだ。こんなに深い森だったんだね。舗装道はすぐそこだったのにもう深い山の中に迷い込んだ感じ。しばらく行くとあの横穴群が前方に登場。前回来たのってそんなに前じゃなかったはず。でも今目前にあるそれは深い森の中に現れた神秘に満ちた遺跡のように見える。冬の森に存在していた横穴群はもっとあっけらかんとした存在だった。つまり並んだただの穴。緑に包まれた今のそれはインディジョーンズが活躍する現場のようではないか。まさにそこの場所を聖地巡礼してるみたいだ。格段に見所としてのレベルが上がっている。なんとなく来たような感じで歩いていたけどだんだんテンション上がってきたぞ。横穴群過ぎると道も上に上がって行く。登ってきた森を見下ろす。すっかり夏だよね。前方の木々の合間から赤い鉄塔が見える。ああ、もうあそこが頂上か。さあ、今日は週末なんだけど、山道では誰にも会わず静かな山行だ。思惑通り。湘南平も空いてるかな?。空いてれば空いてるほどカメラのお遊びが気兼ねなくできる。さあ、がんばって早くてっぺんに行こう。新しいカメラのファインダーから見える景色は一体どんな風に見える?。ドンドン期待が膨らんで行く。まあ家から見える景色は何枚か撮ってみたりしたんだけどね。戸外に持ち出しての実践。カメラ購入は正解だったのか否か?。しかし、もう購入した時点で答えが出ているんだし、いまさら正否を求めることはないけどね。湘南平への最後の階段。ヨイショヨイショ。視界が開ける。さあ着いた。早速展望台に行ってみる。そういえばずっと閉鎖されていた鉄塔の工事の足場が外されて普通に素の姿になっている。この山はまだ数度しか来ていないから、鉄塔の全貌を見たのは初めて。鉄塔にも普通の人が登れる展望台が開放されているみたい。なんか行ったことないけど今日は遠慮しておく。登り慣れたコンクリート製の階段登って従来の展望台へ。さあ、ここからカメラの登場だ。富士山もバッチリ。丹沢山塊。相模湾。目下の大磯から横浜方面まで。反対側は大磯から広がる湘南の街々。湘南平の展望は相変わらず半端ない。カメラの試し撮りなんて位置付けは失礼極まりないのかもしれない。そうではあるが実践積まないと思ったような写真は撮れない。まずは山の方大山方面をパシャリ。ファインダー覗いてシャッター切る感じはスマホでは体験できない快感をもたらしてくれる。このなんとも言えない感覚は高揚感を引っ張り出して、アドレナリンキレッキレで次々とシャッターを切っていく。大山を中心に左右前後の山々。続いて本題の富士山。春の薄ぼんやりした空気は濁っていて、晴れてはいるが、富士山はクッキリスッキリの山容は臨めない。いささか残念ではあるが、ちゃんと眼前に見えるのだから、感謝しなければいけない。カメラで撮る初めての富士山。ありがとうございます。それから展望台の階段を降りて。反対の海側へ向かう。途中、湘南平の公園っぽい風景もつまみ撮り。このカメラにくっついている標準から300ミリ相当をカバーする望遠レンズが楽しい。遠くにいる人か目の前でポーズを撮ってくれているように思える。ファインダーの中の世界を夢中になって歩き回ってる感じ。カメラを通して見ている世界なのに、まるで別の世界。イヤホンで音楽聴きながら街を歩いていると異次元の感情が湧いてくる感覚と似ている。カメラを通して見えてくる風景に夢中になってシャッターを切りまくる。こういう写真になったらいいな。そういう意識なんてさらさらなくて、目先の感情の赴くままにシャッターを切っている。スマホで撮る写真は液晶に映った風景の画像を切り取る。ファインダーを覗いてシャッターを切るのとは、根本的に違うような気がするんだな。湘南平を歩き回って写真撮りまくって、さすが疲れてベンチに腰掛けて小休止。さあ、ちょっと撮影した画像チェックしてみようか。液晶の画面に映し出される画像。スマホで撮る写真からミラーレス一眼に変わったからといって劇的に素晴らしい写真が撮れるわけではない。今までスマホで撮っていた写真と何も変わらないじゃないか。表現という意思が何も伝わって来ない。ただの風景の羅列。やっぱり、モチーフとかコンセプトを練り込んで、それに伴って機器を使いこなす技術という根本的なものが欠落してる。なんのためにカメラ買ったんだよ。みたいな悔しい思いが込み上げてくる。でもさ、今日はデビュー戦。カメラ下げて外で写真撮るとどうなる?。みたいな感覚知っただけでも収穫じゃないか?。トホホみたいな感覚憶えたことは次の課題が見えているってことだ。まず首からぶらぶらストラップでぶら下げて歩き回るのは疲れるし、こんな状態で山行するのは危険だ。これが最初の課題。次はファインダーを覗いたまま色々な設定を変える方法ちゃんと学習しないと何も始まらない。いちいち液晶画面出して設定画面で設定してたら何撮ろうしてたかも忘れちゃう。うちに戻ったら、ちょっとずつ学習しよう。次カメラ持ち出す時はこの課題をちょっとずつクリアしていこう。そして、次にまた新しい課題に気づくだろう。そうやってちょっとずつこのカメラを使いこなせるようなろう。そして、自分の見た景色と記憶を蘇らせるトリガーになる写真を残せるようななりたい。今回は山行とも言えない、散歩程度の山歩きだったけど、ミラーレス一眼カメラを初めて伴った外出。これからの山行には必ず連れて行く相棒になった。自分が見たものの感動をより正確に記録してくれることを期待している。でもそれは相当部分自分に投げられた課題なんだけどね。いろいろ思うこともあるけど、今日のところはこの辺で帰ろう。お腹すいたし。今日は休日だ。モタモタしてると人がたくさん上がってくるかもしれない。混雑は辟易。今日ま山の神様ありがとう。また次も相棒連れていくからよろしくお願いします。

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