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プチ従走。景信山から陣馬山へ。

2023/9/29

今日は寝坊することもなく早めの電車に乗れてゆっくり座って横浜線。八王子に向かっている。数日前に山梨の新倉山に登ったばかりで若干体に疲れが残っているかな?。電車の中が仮眠室のように感じられる。今日はいつもより30分ぐらい早く電車に乗ったのでそれほどの社畜ラッシュにはなっていない。少し車内も酸素濃いめでリラックス。この前、奥多摩への長距離電車旅を経験したので、横浜線の八王子までの旅は短く感じるほど、あっけなく塔雨着。八王子から中央線で一つ向こうの高尾駅。小仏行きのバスの時間調べていないのでいい時間に着いたのか?ピントハズレなのか?。それは不明。でも駅から出てバス停に向かうとリュックを背負った人々の姿が若干見える。ちょうどバス来るところみたい。これはラッキーだな。その列になんとなく並ぶとまもなく小仏行きのバスが滑り込んでくる。まだ秋の行楽シーズン前なのかバスに乗り込む人々はそれほど多くはない。秋の行楽シーズンというより、真夏のハイシーズン終わりたての残暑期間って言った方がいいのかもしれない。最後部の座席に陣取りリラックス。間も無くバス発車。しばらく高尾の街を走るとやがて山間部にバスは入って行く。毎回思うんだけど、こんな細い道良く走るよな。運転手さんすごいな。とても自分はバスの運転手にはなれない。子供の頃の将来の夢はバスの運転手だったんだけどな。川の横の細い道を走って行くバス。乗客はどんどん減っていく。川の反対には中央高速道の橋脚の赤が目に飛び込んでくる。ここは山間部だけど、交通の要所なんだよな。さらに道幅は狭くなり終点も近づいてきた。そういえば最前部の座席に髪の毛の長い女性が座っている。まだ、乗ってるな。終点まで行くのか?。バスに乗ってる乗客はどう見ても山装備の人ばかり。この場の雰囲気にはとても似合わない風情をしている。終点の小仏には山登り以外の目的になる場所ってあるのか?。間もなくバスは終点の小仏へ。人里から離れたこの場所。バスを降りて空気を一息。気持ちもスッとする。日差しも漏れている。今日も絶好の日和のなりそう。さて今日は小仏からちょっと歩いて景信山の登山口に入ってそこから景信山に登り、陣場山まで行ってそこから陣場高原下バス停まで降りて帰ってこようという算段だ。この頃、体が鈍ってる感じするから、今日はちょっと長めの歩きをこなすつもり。先はいささか長いから初めはゆっくり行こう!!。景信山はいきなり山道だから最初からストック一本準備。手に持って出発。舗装路をてくてく歩き始める。ん?。前方をバスで見かけた髪の長い女性が歩いている。バスの中では山歩きには似ても似つかないと思っていた感じだったけど、歩いて行く姿はちゃんと山ガールしてるなと思った。まあ、考えてみればここは東京の山、それも高尾山圏内だ。むさ苦しい山登りの人々だけじゃなくて若い女の子やカップルもたくさんいるしね。やがてトボトボ歩いている自分の視界からカーブの向こうに消えていった。さあ、続け様の登りのカーブの舗装道を歩いていくと、景信山への登山道の入り口に到達。いきなり見上げる細い階段。ここからが本番。行くか。ちょっと気持ち引き締めて行かないと。ここまでの細い道から急に山道に入る感じなので、慎重に階段を登っていく。そのあとも岩の九十九折りの道が続く。下の方から中央道の車の走行音が聞こえる。ここは小仏トンネルの上なんだよなあ。小仏トンネルの上を歩いているなんてすごいな。そんな感慨にもちょっと耽って、せっせと登っていく。振り返ればあっという間に高度を随分上げた感じがする。この先しばらく歩いていくと尾根に出てベンチがあったはず。バス停に着いたらいきなり歩き出してきたので、ちょっとそこで休んでなんか食べようかな?。なんだか今日もまだまだ調子が上がってきていない感じ。岩に足を取られないように引き続き慎重に登っていく。最初の登り、思った以上に険しいがなんとか前方が明るくなってきている。ひとまず尾根に出そう。グイッと登って尾根道に出る。ちょっと視界も広がる。唯一あったベンチには先客。さっきバスで降りた人たちと行動一緒だから仕方ない。ここで休まずに登っていこう。このベンチを目標に歩いてきたのもあってちょっとテンション下がる。ここからは木の根っこの坂道地味にきつい。スマホ取り出して写真でもと思った瞬間、根っこに足取られて転んだ。スマホ落っことす。でもこちらは無事。でも岩についた手のひら痛かった。ちょっと内出血。転んだの久々だな。油断禁物。下手したら骨折だよ。ちゃんと立ち上がって、衣服についたゴミや泥はらっって、気を取り直して再び歩き出す。景信山に登るのってこんなに大変だったけ?。そう思うが、どこに登る時にも感じることかな?。登りきってしまえば苦労は忘れてしまうくせに登っている時はここは最高にキツいって毎回面食らうんだ。そういうことで今が一番辛い時というわけ。我慢の登りが続くけど前方に分岐の道標が見えてきた。ひとまずここの尾根道のゴール。ここにもベンチがあって休憩できるようになっているが、ここにも先客。余力もあるしあとひと登りすれば頂上だし、そこでゆっくりしよう。ベンチから会話の声。あっ、登る前に前方にいた髪の長い女の子がおじさんと話してる。小仏から高尾山の方じゃなくてこっちに登ってきたんだ。初めてここに登ってきたことやいつか八ヶ岳に登りたいとか話している。たくさんの可能性に満ちてて羨ましいなあとか思いつつ、その横を通り過ぎる。ここからは斜度を増す。とは言っても階段道も多いし、木の根っこの斜面よじ登るよりはマシ。草が生い茂った階段をせっせと登る。ここもけっこうキツいなと思いつつももうすぐ景信山の頂上。もう少しの辛抱と踏ん張る。さらにだんだん眺望も広がり始め気持ちを後押ししてくれる。さあ、頭上の森林も開け明るくなってくる。階段登りきって景信山の頂上に到着。ベンチがたくさん設れた広い休憩所。まだ人は一人しかいない。ここならゆっくり休めそうだ。広い休憩所を一通り歩いてみる。どこに座ってみても眼下に山々。小仏城山や高尾山。丹沢の山々も。でも残念ながら富士山の登場は今日はないようだ。ということでいつまでもここを歩き回っててもっ仕方がない。そろそろ落ち着こう。遠くに圏央道のトンネルが眺められるベンチに腰掛ける。リュックの中から保温ポットに入れたお湯とカップ麺。今日はチリトマト。いよいよカップ麺も美味しく食べられる季節になってきたのかな?。お湯を注いでカップ麺ができるまでの間。ゆっくりと眼前の風景を見渡す。こうやって見ると城山までも遠いんだな。まして高尾山なんて随分と向こうじゃないか。高尾山からの縦走なんて簡単にいうけど、あれだけの尾根を歩くわけだ。すごいな。陣場山まではこの辺りで中間点。ここから陣場山までも相当な道のりがあるんだな。ここでしっかり休憩とってしっかり歩いて行こう。まあ、ここからは景信山に登ってくる時みたいな登りはないはず。ともかく長い距離を歩くという行程。問題は陣場山から降りて陣場高原下のバス停まで降りる道。前回そこを登ったんだけど、けっこう急登。しかも根っこだらけで登り辛かった。今日はそこを下って帰る計画なんで、ちょっと憂鬱。あの面倒くさそうな道うまく降りて帰れるかな?。まあ、そんな先のこと考えても仕方ない。カップ麺とカレーパン食べて、しっかり休憩とって元気注入。風景も堪能したところで立ち上がる。さあ、今日はここが最終目的地じゃないから先に行きましょうか。広い休憩スパースに別れを告げて陣場山5.8km→の標識の方向に従って進む。ここからはとりあえずの降り階段。そこから笹の道が続く。前回この笹の道でどこ歩いているのかわからなくなったんだよな。高尾山周辺って超メジャースポットで人もたくさん歩いているんだけど、道がたくさんあってけっこう知らない道に彷徨い込みやすいんだよなあ。それにしても陣場山までまだ6km近くあるのか。ま、気楽に焦らずに行こう。というか気長に行くしかない。熊笹の道を黙々進む。笹の道はやがて終わり樹林帯の道をゆるく登りゆるく降る。何度も何度もこういう道を繰り返し、ずんずん進む。木の根っこの坂道も現れるが景信山を登ってくる時のような坂道ほどではないので快調に距離を稼いでいく。途中標識のない巻道みたいなところもあったけど、楽しようと迂闊に進むと知らない道に巻き込まれたりするので、何度も山アプリの地図確認しつつ進む。巻道の標識があったら迷わずそちらへ。そして林の木々が倒されている開けた地帯に入っていく。長い樹林帯から光が燦々と当たる場所。開放感満喫しながら歩ける。残った木々の向こうには中央道が垣間見える。下界の自動車の通過音も遠くに聞こえる。伐採された木の切り株が点在する風景。ちょっと残酷な感じもするけれど、きっとこれも理由があるのだろうな。景信山からの行程の中で唯一変化があって歩いていて楽しい場所でもある。この切り株地帯を進んだ先いきなり山深い道に入り込む。細くて急な下り道。明らかに今まで進んできた道と様相が異なる。ん?。怪しいな。ここにくるまで分岐はなかったし。標識もなかったし。山アプリを確認してみるもまだ道を外れていない。もうちょと進んでみないとどっちの方向に歩いているか地図上では確認できないから、もうちょっと先に歩いてみよう。そういうことで現状維持で前へ。少し進むとこれは明らかに道間違えてんじゃね?という草が生い茂った降り斜面。ここ降りて、もし正しい道があったとしたら復帰するのは大変かも。そう思って再度地図アプリ起動。あ!。反対方向に歩いているじゃん。どこで道に迷った?。速攻で今きた道を引き返す。なんだかヘンテコなとこから降りてちゃんとした道に戻ってきた。道標もある。明王峠・陣場山→。よかった。深追いせずにすぐに気づいたから良かった。しかしどこであの道に迷い込んだのか?。通常のトレッキングロードに戻っても全然わからない。ここって人もたくさん歩いているし、標識も道も整備されていると安心満点で歩いているけど、わりと道に迷いやすいので注意だ。ちゃんと目を覚まして、緊張して歩かないとね。陣場山までの通過点としての一つの目安。明王峠も間もなくのようだ。道を間違えたこと以外は特にトラブルも大変な場所もなく進んできたが、やっぱり長かった。ここまで来ると人の往来も出てきて明王峠で休憩できるかな?。とも思ったがベンチ空いてなくても地べたでもいいから一休みしようと心に決めて歩き続けて間もなく。眼前の林の中に建物が見えてきた。明王峠の小屋だ。景信山からようやくのチェックポイント。到着。小屋の前にはベンチがいくつかあってたくさんの人が休んでいる。幸い隅に空いているベンチを発見。迷うことなくそちらに進んでリュック下ろす。ふう。お疲れ~。水を取り出し。ベンチに崩れ込む。ここは特に景色が開けているわけでもないが、なんかホッとできる空間でいい感じ。小屋は開いていないが峠の茶屋みたいな雰囲気が気持ちを和ませる。ここまできたら次の目標はゴールの陣場山だ。もう一息。右からも左からも人が次々往来するので、水を一飲みしたらすぐに立ち上がる。体の疲れも気力もリフレッシュできたみたい。さあ、陣場山へ。ここからは地味にアップダウンが続く。というよりほとんどアップだけどね。そこそこの距離を歩いてきてのアップはなかなか辛いものがあるけれど、なんとなくゴールも近づいてきた感じがあるので、文句も愚痴も頭に浮かぶことなく黙々と進む。すれ違う人もずいぶん増えてきた感じ。陣場山から降りてこれから景信山方向に向かう人たちだろう。それとは逆方向へ向かうトレランの3人組とかに我が物顔で煽られたのち追い越される。こんな山でもサラリーマンみたいに横一列で狭い道を占拠して走って行く。どこにでもいるね。こういう横並び大好き人間。林が切れて前方の階段の先に青空がみえてくる。あー、頂上か?。人々のざわめきが感じられる。そして白い馬。到着した!。早速白い馬に近づいて記念撮影!。と思いきや、白い馬の周りには尋常じやない物量の老人の塊。なに?。この人たち。絶好の場所を支配する蠢くゾンビ?。ま、写真はいいや。それよりもどこかに座りたい。そう思ってもゾンビに支配された陣場山頂上にはそんな場所はどこにも無さそう。しょうがないから、頂上はあきらめてちょっと降った場所にある空いてるベンチを目指して座ろう思った。ふと、人混みの頂上のベンチにバス停で降りた女性が座っているのに気づいた。自分が景信山で食事休憩取ってる間に陣場山へ歩を進めていたんだろうな。景信山から高尾山じゃなくてここに来たんだ。今日は見えない富士山の方向の山々をじっと見つめている。高尾山、小仏城山、景信山とここら辺の山々でここ陣場山からの眺望は群を抜いている。小仏のバス停から歩いてきてたどり着いたこの絶景に心奪われているみたいだ。ただそれだけの光景を目にしただけなのに。周りでどんちゃん騒ぎ老人ゾンビ軍団から突出して輝いてるように見えてちょっとグッときた。これは山登りに完全にハマったな。これから、彼女はこの自分にはできないような経験をどんどん重ねて行くんだろう。八ヶ岳やアルプスだって登っちゃうんだろう。うらやましいような悔しいような感情を胸に抱きながこの場をゆっくりと去って行く。グッドラック。良い山人生を!。山歩きは一人だから良い。誰と触れ合うこともなく歩く。ひとはどうか知らないが自分はそうだ。それでも話も交わさない人から感情揺さぶられることもある。この些細なふれあいとまでも言えないけど、そんなことがあっただけでも今日ここにここにやってきた甲斐があった。一方。出会いたくもなかったゾンビ集団に飲み込まれるのはごめんだから、一休みしたらとっとと山降りようかな。美しい思い出だけ残して下界に戻りたいし。今日も山の神様ありがとうございました。山に恋した人々全てに幸福を!。

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